令和初の元日ベイベー!
同級生の間にも孫が出来た話がチラホラ行き交う中、我が家はといえば最年長がまだまだ18歳、それもオタク系男子ゆえ、こやつに孫を期待したところで虚しい思いをするだけだ。
次女に期待するのが一番近道で手っ取り早いのだが、如何せんやっと今春から中学1年生だ。誕生日が11月1日なので…、
う~ん、指の数が足りない。
が、あと最低でも3年以上は先の話になる。それも順当に行けば、だ。
本当に親不孝な野郎どもだ、なんて言おうものなら、遅く生んだお前らが悪いと返されそうだが、彼ら彼女らの父方の祖父にしてみれば尚更のこと。せめて生前に孫の顔を見せてやりたかった。でも、結婚したのが亡くなった後なんだな。それ以前にもチャンスは数多あったにも関わらず、それを棒に振った張本人、そう、全ては私の責任です。
どーもずびばぜん。
そんなこんなのある日、とは言っても昨日の話だが、帰宅すると義理の姉より封書が届いていた。なんとなくピーンと来るものがあったが、取り敢えず着替えを済ませ、腕立て50回、腹筋50回を済ませ、風呂に入った後、ロックグラスに氷を詰め、缶チューハイをプシュッと開けてグラスに注ぎ、ひとくち飲んでから「ふーっ」と息を整えてから、おもむろに鋏を持ち封筒のベロをザクッと切り落とした。
中には写真が3枚、そして封書が一枚収められていたが想像した通りだった。
一昨々年(さきおととし)に結婚した姪っ子に赤ちゃんが誕生したというお知らせだった。男の子だ。姪の子だから自分から見れば「姪孫(てっそん)」になり、更に男の子の場合は「大甥(おおおい)」と呼ばれるのだそうだ。思わず「お茶」と続けたくなるところだが、「姪孫」にしても「大甥」にしても初のことなので呼び名すら知らなかった。当然、調べた。
理由あって姪は実の父親、要するに自分の兄と決別している。だから結婚したことも今回、孫が出来たことも兄は知らされていない。自分も固く口止めされているので伝えてはいない。大手製薬会社に勤務し、バブル期には仕事も豊富で潤沢な接待費で豪遊していた話はよく聞かされた。が、その分、家庭を顧みずやりたい放題だったので、愛想を尽かされたとしても自業自得と言える。その会社も今年3月で定年を迎えるが、定年後再雇用で取り敢えず居残るらしい。給与は半減されると聞いてはいるが、それでやっと人並みといったところだろう。
さっそく電話をし、お祝いの言葉を述べ、娘達が赤ちゃんに会いたがっていると話をすると、
「私もおじさんに会いたい。育児休暇中に会いにいく」
と嬉しいことを言ってくれた。ご主人も今、流行りの育休制度で秋まで休みをもらっているとか。
いつになるかはわからないが、大甥の顔が早く見たいものだ。
それにしても誕生日が令和初の元日とは…。
親族も含めさぞかし慌ただしかったことだろうな。