こんな時は要らないラテンの血
仕事中に珍しく坊主から着信有り。電話番号をちゃんと与えてやっているのにLINE電話からだ。堅実なのはなにより。
「どうした?」
「あのさ、車のロックがかからんくなったんやて」
「どういう意味?」
「いや、駐車してロックしようと思ったらキーレスも効かないし、鍵穴から直接ロックしようとしても鍵がかからん」
「お前、どこにいるんだ?」
「名古屋」
「は?名古屋?マジで?Sとか?」
Sとは奴の親友で小学校からの幼馴染。ただ、高校を最後に彼は就職が決まり東京へと行ってしまう(2020年2月までの予定)。名残を惜しんでのドライブかと想像した。
「いや、5人で」
名古屋までは片道で40km程度はあるだろう。
「なに?あのな、お前の保険には搭乗者保険を付けてないんだからな。そんなに大勢を乗せてのロングドライブで事故でも起こしたらどうするんだ!」
「わかった、わかった。わかったからどうしたらいいの?」
「仕方ないじゃん。開けっ放しにしておくしかないだろ」
「でー!!」
「それがラテン系の車ってもんだ」
電話を切ったあとに、ひょっとしたらチャイルドロックシステムかな?とも思ったが、掛けた鍵が中から開けられなくするのならばそうなのだろうが、鍵が掛からないとなればやはりちょっと違うかな?以前、鍵と子どもを車内に残したままにしておいたら、子どもがロックしてしまい中に入れなくなり仕方なくJAFを呼んだという話を聞いたことがある。車内からロック出来ない様にする為?なわけないな。
何はともあれ、どうせ最初はぶつけるだろうと購入した二束三文の車だが、ある程度の覚悟はあるもののそれでも大事に慎重に運転してもらいたいと願う。
たまたま、夜勤の帰り道に交差点の真ん中で大きな事故現場に遭遇してしまった。
自らも経験があることだが、車があると用事が無くとも乗りたくなり、若気の至りでワインディングロードなどでは自分のハンドルさばきについつい酔いしれてしまったりもする。しかし、全てが過信だ。
事故写真をLINEで送ると同時に、「気をつけろよ」とメッセージしておいた。