氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

ヘイッ!Mr.ポストマン!

実は宅の坊主、今までのキャリアを全て投げ打ち、全く違うジャンルの仕事に就くことになった。


「プログラミングも学校で習う内は好きなことが出来るから楽しいけれど、仕事となると楽しくない」

そう話していた。それは実によくわかる話だ。かつて音楽家として飯を食っていた時もあった自分だが、ギャラが発生する仕事に好きな仕事がほぼなかったからだ。スタジオミュージシャンなどがそれに当たる。歌謡曲や演歌まで多種多様な仕事をやらされたが、本来のジャンルはズージャだからね。ザギンでチャンネエとシースーをイークしたらチェージューゲーマンも取られちゃったよ。いや、まいったね、なんて言ってみたかっただよ。


で、何を始めたかといえば、それは郵便配達です。

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今後は大手の傘の下でぬくぬくと、生涯平凡な人生を送ることに決めたらしい。その研修が三重県桑名市で行われた。

「車で通ったらダメらしい。見つかったらその時点で内定取り消しだって」

と、面倒くさいことを言われたとか。となれば列車で通うしか方法がないのだが、推奨されたのは名古屋からJR関西本線を使い桑名へ行く方法だと。


「それってかなり面倒くさくないか?モレラ岐阜の駐車場に車を止めて、モレラ岐阜駅から樽見線に乗って大垣まで出れば、その後は養老線に乗って桑名が終点だぞ。それで行けばいいじゃん」

とアドバイス。初日はそれで行くことにした。早朝に出ていった坊主から電話が入る。


「切符ってどこで買えばいいの?」

樽見鉄道はワンマンカーだから、バスみたいに降りる時に乗車賃を払えばいいんだよ」

乗り鉄ではないが樽見鉄道には乗ったことがあるから経験上知っている。


帰宅すると開口一番、

養老鉄道はあかん。電車の本数が少なすぎる。だから名古屋経由で帰ってきた」

と愚痴をこぼす。そうか。そこまでの知識は自分に無かった。


「そんなことよりもさ、桑名からToicaで改札を通って、その後、名古屋から岐阜、岐阜から大垣まで行って樽見線に乗ったんやけど、その間、改札を通ってないんだよね」

「え、どゆこと?」

「だから、一度も改札から出ずにそのまま樽見線に乗れたってこと。大垣に着いても樽見線に乗るのにホームが同じだからそのまま乗れるじゃんね?」

「それってキセル乗車ってことじゃね?大垣で一旦、出ないと」

「だって電車なんて乗らんからわからんもん」

逆にいえばそんな事が可能なんだと知った思い。


養老鉄道を使うことが不便だとわかったので、翌日からは岐阜駅まで自分が車で送ることになった。献身的な親父だのう。


して、キセル乗車の顛末はといえば、改札を抜けようとしたらやはり通せんぼを食らったらしい。駅員に呼ばれ事情を話したら、よくわからないが通してくれたとか。よくわからない、というのがよくわからないが、「天網恢恢疎にして漏らさず」とはよく言ったもんだ。

 

 

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