氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

口腔内ソーシャルディスタンス

行きたくないんですよ、パート2。

 

日付けは遡る。年明け、まだコロナ騒ぎの「コ」の字もない頃、定期検診の為に歯科を訪ねた。

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「気になるところは無いですか?」

「う〜ん、特別ないですが、敢えて言うならたまにここの歯茎が腫れることですかね」

と、下顎の第二小臼歯を指差す。

 

「ちょっとレントゲンを撮ってみましょう」

 

ということですレントゲン室へ。なんかグゥゥィ〜ンと変な音を立てカメラが頭の周りを一周した。

 

「ちょっとここの所に影が見えますね。神経は抜いてありますが、一度差し歯を外して掃除しましょうか」

という事で、若干、日を置いてちょっとコロナの「コ」の字が聞こえ始めてきた辺りから治療を始めた。

 

何度か歯の根っこの治療を続ける内に腫れることはすっかりとなくなったのだが、それではどうやら納得が出来なかった様だ。歯科医の方が。

 

「う〜ん、歯が割れてますね。この割れ目から雑菌が入ることにより歯茎が膿む事になるのでしょう。今は治療のお陰で治ってますが、これはもう抜いた方がいいですね」

「マジで⁉︎」

相変わらず虫も殺さぬ顔をしてシレーッと普通に人格を持ち合わせた人ならば言いにくいであろう事をいとも簡単に言う。理由は忘れたが年末に1本抜かれたばかりだ。

 

「マジで抜くんですか?」

「はい、マジで。じゃんじゃん、抜いちゃいましょうね~、うひょひょひょひょ」

心の内を想像するにこんな所だろうか。

 

というわけで金曜日の朝一の治療で第二小臼歯とおさらばすることになった。

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永久歯が生えて何年何ヶ月経ったことだろう。付き合いを考えれば当然のこと、嫁や子ども達よりも長かったわけだ。それを越えるのは両親やその親達だけであろう。その長年の付き合いすらを息を吸うがごとく一刀両断出来るだなんて、あなたって歯科医は…。

 

痛みと言えるものは今は無いが下の歯の前方がスースーする感じ。唇で隠れているから正面から見えることは無いが、それでも人の目線に向けて大口を開けて笑う様なことが無い様に気をつけたいと思う。ほぼ毎日、マスク着用が強いられる今はさほど気にする必要もなさそうだが。

 

その内、きっと、いや絶対に

「もう一本逝っとく?」

と促される予感がしてならない。

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