氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

姉妹によるオカルティックな罵り合い

西から登ったお日様が東に沈む、ではないが、我が家には理解し難い超常現象がたまに起こることがある。

 

「うちの隣って誰が住んどるんやろ?」と坊主が訊いてきた。いや、まだ話の本筋ではないからね。隣に住んでいる人を知らないという事が超常現象という話ではないから。

 

我が家はどんつき、いわゆる袋小路の一番奥に居を構えている。そして隣にはドブ川が流れており、更にドブ川を隔てて隣家の塀が建てられている。要するに、手を伸ばせば届きそうな隣人ではあるものの、例えばそこに伺おうとするならば大きく遠回りをせねばならない。そういった意味で班も違えば町も違う隣家なのだ。坊主が知らなくとも当然のことだ。

 

「めっちゃギャーギャーと喚いてうるさくてかなわん」
子ども同士が互いに罵り合い大喧嘩している声が聞こえてくるという。その話を聞いていて、はたと気づいた。自分にも経験があるからだ。

 

「あぁ~、それな、違うゎ。こいつらの喧嘩だ」
と、顎で姉妹を指し示し、
「それって、さっきの話だろ?こいつら凄い大喧嘩してたから」

 

つい十数分前の話だ。喧嘩の原因はわからないが、これ以上ないほどの大声で互いを罵倒し合っていた。まぁ、手さえ出なければよいだろうと静観を決め込んでいたのだが、嫁はそんな二人を見てケラケラと笑っていた。つくづく不謹慎な奴だ。

 

「なんで?居場所が正反対やん」
坊主が怪訝に思うのも無理はない。坊主の部屋は我が家の一番東側。娘達がいた部屋は一番西側。距離にしてゆうに20mはあるだろう。然しながら声が聞こえてくるのは東から。これを超常現象といわずに何をいう。

 

なぜ真西の部屋での喧騒が東側から聞こえてくるのか?単純にそうだとは決めかねるが、恐らくドブ川を挟んでの隣家の壁、もしくは塀に反射して東側から聞こえてくるのだと想像する。

 

「えー、マジで?」
その話に一番驚いていたのは二女である。さもありなん、そのドブ川を挟んでの隣家というのは二女の同級生の住まいだからだ。そこまで声が届いていたとは想像出来なかったのだろう。

 

「マジだ。これを機会に二人とも慎めよ」
一応、親らしく訓戒しておいたのだが、どうやら喧嘩の原因が父親である自分にあったらしい。それはないでしょ、と思いつつも中途半端に話は終わる。この続きはいつか気が向いた時に。

 

最近、やけにメディア尽いている。ただルックスで勝負出来ないラジオとなれば少し残念ではあるが。ただ偶然にも聞けた人にはきっと幸せが訪れることだろう。

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ぎふチャン
 

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