氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

ひかりの国の食堂はマジ半端なくやべぇかも

とある飲食のマスターがfacebookで食事ネタを上げているのを見て、

「ここ、一度行ってみたかったところなんですが、日曜定休なんですよね」

とコメントを入れてみた。


金属工業や倉庫などが周りに点在するからだろうか。恐らくその休みに合わせて土日定休となっているのだろう。よって娘たちを連れて行きたくとも行けなかった店なのだ。


すると、件のマスターから

「こどもちゃんは喜ばないと思いますのでひとりがおすすめです」

と返事をいただいた。ま、確かに。次女に至っては店を一目見ただけで

「また、きったねぇ店に連れてきやがって」

と憤ること請け合いだ。ま、そんなところを見たくてわざわざこの手の店を選んでいる節もあるんだけどね大和田(爆)


到着したのはまだ開店前の10時30分。岐阜県各務原市の金属団地の中にその店はある。「ひかり食堂」だ。

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駐車場に車を止め、さて開店の11時までどうやって時間を潰そうかな?なんて考えていたのだが、暖簾も出され看板も点灯している。入っていいのか?


戸を開けると既に先客が1名、冷やし中華を手に持って立っている。くそ。一番客を目指したのに。

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「いらっしゃい。まだね、準備中だから並べてあるもんしか出せないけど良かったら」

厨房で初老の男性が忙しくフライパンを振りながら背中で話しかける。

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「あと、冷蔵庫の中にも入っているから好きなの持ってって」

「あ、はい」

店の隅には家庭用の冷蔵庫が置いてある。戸を開けるとサラダやら冷奴やら納豆やらが置いてあった。

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システムを説明しよう。皿には大皿と小皿があり、各々一つずつと、そこにご飯(普通か小盛り)に味噌汁かすまし汁が付いたものが「昼定食」と名付けられている。つまりは「昼定食」を自分好みにアレンジ出来るのだ。


「今は冷めたもんしか無いでね。ハンバーグやったら温かいの出せるよ」

「あ、じゃあハンバーグでお願いします」

「ほいよ。ソースはそこね。自分で掛けて。あとスイカととうもろこしはサービス」

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サービスってことは、タダ?

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「ごちそうさまでした」

食後の食器はフードコートスタイルで自ら返却をする。

「お幾らですか?」

「追加はないね?じゃ、500円」

「5…、500円?!」

「ひとりでやっとるでね。二人やったらもっと高くしなやってけんけど」


先客が口を挟む。

「金曜日はここらのおかずが特売になるでね。あと、金曜日だけメニューに『カツカレー』が加わるんやけど、これがまた美味いんやて」


「日曜日は魚釣りに行くで。ほんで釣れたら月曜日は刺身が並ぶよ」

とお次はご主人。聞けば野菜も自ら手がけているのだと。今回も参りました。いくら罵られようが、何としてでも娘を連れて行ってみたくなった。夏休み中に計画しよう。

 

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