氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

一家全員揃っての団欒@久しぶりの「サイゼリヤ」

「お昼ごはん、何がいい?」

10連勤が明け久しぶりの休日。食べたい物があるか娘に聞いてみた。


「うんとね~」

「いや、お前には聞いてない。あん子に聞いたの」

次女の言葉を遮り長女に返事をうながす。


「卑怯!なんであん子だけなの!」

「お前に聞いたところで、どうせ同じ事しか言わんやろうが」

「そんな事、言ってみなわからんやん」

「どうせ『寿司』としか言わんやろ」

「あれ、なんでわかった?」

「このアホ柱」

いつもそれしか言わない。誰にでも想像がつく。


「じゃ、あん子は何が食べたいの」

半ば脅し口調で姉に絡む妹。暗に「寿司と言え」と脅迫しているようにも見える。


「ピザが食べたい」

「ピザか。あんたピザ好きやねぇ」

反して妹のあづ紀はピザが苦手なので、昼食がピザになることは滅多に無い。それにピザって基本、小麦粉を練っただけなのに高いよね。窯焼きの専門店辺りに行くと下手すりゃ2,000円ほどの値が付いていることがある。そうなると行き先はもう一択しかない。


台所へ行くと坊主がコンビニの弁当をパクついていた。

「ありゃ、もう食べてんのか。これからサイゼに行くから誘おうかと思ったのに」

「マジ?じゃ行く」

「え?マジで?」

半分、冗談で言ったのにコンビニ弁当に蓋をするとはまさか思わなかった。


考えたら坊主に運転をさせれば良かった。そうすれば軽く昼飲みが出来たのに。仕方がないからノンアルを注文する。そして50歳以上の男子が必ず注文するという、「エスカルゴ」に「ガーリックトースト」を注文。自分はこれだけで十分だ。

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「上限いくら?」

たかがサイゼリヤだ。高いといっても知れてるだろう。

「別に気にすることはない」

とかっこよく大人対応をかましておいた。


「じゃ、これ」

と坊主が選んだのは期間限定「ラムのランプステーキ(1,000円税込み)」だった。

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「おまえ、いちばん高いやつを選びやがって」

「だって、気にすることないって言ったやん」

ちったぁ社会人としての流儀を知れよ。

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口に入れた瞬間、

「牛肉にしとけば良かった」

だと。慣れないものを注文するからそんな事になる。ただ、自分も少し頂いたがラムというよりもマトンな印象だった。メニューに書いてあった「やわらかさ」を見つけるにはかなり困難を極める。


全9品の注文でお会計3,750円也。

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「意外と安いな」

と坊主。お前が言うんじゃない。たまには親孝行したらどうなんだ。携帯代だってオレが出してるんだぞ。


ま、とはいえ家族全員揃っての外食というのもたまには良いもんだね。

 

 

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