氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

家族になろう~よ~♫

昨晩、坊主と一緒に夕ご飯を食べていたら、

「なぜ全国民にPCR検査を受けさせないんだ?」

といった話になった。折しも岐阜市の小中学校で感染者が出たことが発表された後だ。

 

その根拠を聞くと

「いや、全員検査した後に『陽性だった人手を上げて』って言ったら全員が手を挙げるんじゃないかな、なんて思って」

そうした後、

「え、お前も?隣のクラスも全員だってさ。なんだそれ。ビビって損した」

と言えたらいいのにな、といった楽観的なことを考えていたらしい。実際には感染していない人の方が少数派だったりすることも考えられる。それはそれで困る人も出てくるのだろうか?ただ、もし坊主の言う通りだったとしたならば、少なくとも入院隔離の基準が緩和される様な気がしないでもない。

 

その坊主が

「パパ、僕もうLINEモバイルは嫌だよ。パパの家族にしてよ」

と言ってきた。高校入学の際にスマホを買ってやったのだが、格安スマホで良いだろうとLINEモバイルに加入した。因みに自分はソフトバンカーだ。社会人となり、スマホでのデータのやり取りが多くなった現在、LINEモバイルではあまりにも通信速度が遅く対応するのに時間が掛かりすぎるらしい。何のデータを誰とやり取りしているのかは不明だ。ということで家族割り対象の家族にして欲しいとのこと。

 

ならば仕方がない、ということで、坊主の運転で近くのソフトバンクショップへ行き、開店と同時に足を踏み入れた。

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お相手をしてくれたのは、まだ19歳のうら若き乙女だった。年齢の割りにテキパキとしたもの言いで中々好感がもてる美人だ。

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聞けば一昨日が成人式だったらしい。

「はい、早生まれなのでまだ19歳ですが、新成人です」

 

「おめでとうございます」

とお祝いの言葉を述べると、はにかみながらそう答えが返ってきた。

「でも式は出来なかったんですよ」

「そういったところが多かったみたいだね」

「でも、代わりに友達とカラオケで盛り上がりました」

カラオケ店も悪の権化の様な言われ方をしているが、店も当人も当たり前だがちゃんと対策を講じての話かとは思う。因みに22歳になるまでは学割も効く、私もそうですよと教えてもらい、当然のこと学割でお願いした。

 

さて、滞りなく坊主もソフトバンカーになったところで、昼飯の話になった。

「何が食べたい?」

「あ”?なんでもいい」

「なんでもいいって、支払いはお前だぞ」

「は?なんで?」

LINEモバイルの解約費用も結局、オレが払うことになるわけだろ。オレの口座から落ちるわけだから。別にそれを返してくれるならばいいけれど、それよりも昼飯代の方が安くつくだろ。だからお前が決めろ」

因みに解約費用は諸々込みで4,000円だ。

 

「じゃ、久しぶりに漫喫でいいわ」

「え~、オレこの間、行ったばかりだもん」

「自分で決めろって言ったやん」

 

ということで、一旦、自宅に戻り娘たちを拾い、またしても漫喫で飯を食う羽目になった。

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まぁ、こんなのもいいよね。プータロー初日は坊主のお陰でよいヒマつぶしが出来た。が、

「財布を忘れた」

とかぬかしやがって、結局は自分が払うこととなった。然るに4,000円は何が合っても徴収するつもりだ。

 

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