氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

昼食難民@昼飲み酒場「なかとら食堂」

髪を切りに行った。どうせならばと片道2.7kmを歩いて行った。前回、髪を切ったのは1月4日だった。スタンプカードには日付がそう書いてある。えっ?2ヶ月も床屋に行ってなかったの?ま、顔を会わすのは家族か殆どで多くは赤の他人だもんな。身なりを気にする必要もなかったというわけだ。それがすなわち休業中ということだ。


ところが行ったは良いがいつもの担当者がお休みだった。わざわざ歩いて来たのに。車だったら「じゃ、また明日」となるところだが、せっかく歩いて来たんだもん。知らない間柄でもないのでその場にいる別のスタッフにお願いすることにした。


ただ、やはり担当代行というのは緊張するのか、いつもの様に「バッサリ」とはいかず、2ヶ月のブランクを払拭出来ず1ヶ月前の長さに収まった。まぁいい。見た目、色男には違いない。家族からは「どこが変わった?」「また無駄遣いしてきて」などと散々言われたが。うるせぇ。波平もどきが床屋へ行くよりもずっと有意義な投資だゎ。


出かける用事があったので昼は外で済ますことにした。知ってる?3月から「ミスタードーナツ」でPayPay払いをするとソフトバンクユーザーは最大50%の還元があるんだよ。ならば行くしかないっしょ、と最寄りのショッピングモールにあるミスドを目指した。サンフランシスコのチャイナタウンの飲茶~♪って昔、所ジョージがCMをやっていたよね?今は陳建一監修の「四川まぜ麺」がラインナップされているらしい。下調べは万全だ。車を駐車場に止め店内に入り、意気揚々とミスドを目指す。あったあったよ、ミスドがあった!でも、飲茶が無い ────っ!ミスドによって有る無しがあるんだね。ってか、そんな情報、ネットに出てないし。


難民になった。午後からは止事無き理由で職場界隈に出没する必要がある。ならば取り敢えず向かってみましょう。職場の近所には「なかとら」という老舗の食堂がある。

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古くは学生の味方として栄えた店だ。大学時代に利用したことがあったが、まるで銭湯の中にいるかの様なタイル貼りの当時の内装にも驚いたが、なによりも客筋に驚いた。耳に赤ペンを指した博打打ちや、年金受給者であろう老人達が真っ昼間から酒をかっくらって赤ら顔をしている。


どこからどう見ても違和感がある自分だったが、当時のメニューの安さには気持ちのセーブが敵わなかった。「かつ煮」だったかな?が、190円。ご飯に味噌汁を足しても300円そこそこで終えることが出来た。


久しぶりに顔を出してみる。今では改装されて当時の面影は欠片もない。

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以前はあれほど賑わっていたランチ時なのに、悲しいかな客がひとりもいない。昼飲み専科でひっきりなしに昼の来客があった食堂も、まん防による禁酒政策には打つ手がない様子だった。


「飲めないとね、難しいね。自分でワンカップを買ってきて、外で一気飲みしてから店の中に入ってくる人もいるよ。でも、基本、飲みながら肴をつまむでしょ。店もお客もつらいよね」


少しでも貢献しようと「アジのひらき」に「鶏揚げ」、そしてノンアルビールを注文。

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「鶏の唐揚げ」ではなく「鶏揚げ」というのが今回のポイントかも。

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当然、以前の様な安さでは済まなかったが、多少なりとも貢献できてそれはそれで何ら文句はない。

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