氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

こっちは未成年もいるんだぞ!ちったぁ考えろ!

久しぶりに激おこぷんぷん丸だお。いつもの日曜日のランチをと、ダンディと娘1~2号が目指したのは老舗の大衆食堂だったが、駐車場は満杯、外に待ち客が出るなどどう見ても入店出来る雰囲気ではなかった。待つのも辛い。それに2号が友達と遊ぶ約束をしていたので時間的にも余裕がない。


2号は午前中、友達とプールで遊んでいた。岐阜市の北西の外れにゴミ償却熱を利用した温水プールがあるのだ。そこで一緒に遊んだ仲間と午後からも遊ぶ約束をしたらしい。因みにプールへ送っていったのも私、食後に送っていくのもこの私です。


「あの温水プール、遊具が全然なくて面白くないね」

「だから言っただろ。あそこはジジババが体力づくりの為にひたすら徘徊するのに利用するプールだって」

それに帽子の着用が義務付けられている。

「帽子被らにゃ入れんところに遊具なんてあるわきゃないゎ」


その欲求不満の解消に、午後から大型ショッピングモールに集まり豪遊するのだとか。話を戻す。


ならば、他所の店へ参りましょう。踵を返し向かおうと思った先は以前にも利用したことがあった店なのだが、その途中、気になる店を見つけてしまった。店名に居酒屋を冠してはいるが、昼もランチ営業をしている様子だ。物は試しと寄ってみることにした。

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ランチメニューはそこそこ豊富。価格もまぁまぁリーズナブルといったところだろう。娘たちは唐揚げ定食。自分はカツカレーを注文。

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「カツカレーは単品でいいですか?」

「え、どゆこと?」

指さされたメニューには「カツカレー定食」と書かれていた。「カツカレー定食」ってなんだろ?気にはなったが下手な物が付いてきたりしちゃったら怖いので単品にしておいた。


料理を待っていると2号がパーテーション越しに小声で話掛けてくる。


「なに?聞こえん。もっと大きな声で話せ!」

すると、もうっ!と唇をとんがらせて携帯に文字を打ち込む。


「たばこ」


振り返ると奥のカウンターで後から来た客がタバコの煙をくゆらせている。見ると自分が座ったテーブルにも灰皿が置いてあった。しまった!喫煙可能店だったのか。ってゆーか、それならば入店した時に未成年がいるんだからお断りしてくれよ。そもそも、ランチタイムに喫煙を許すこと自体、由々しき事だが、喫煙スペースに未成年を入れたら最大50万円の罰金だよ。


こうなったらカツカレーも唐揚げ定食も美味しくない(娘たちのは想像)。とにかくマッハで掻き込みマッハで店を出ることにした。

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これだけならばまだしも、この後、調理を終えた店主が客席に来てテーブルに腰を掛けタバコを吸い始めた。まーあかん。まー許せん。帰り間際にやんわりと言わせていただいた。

「喫煙可能店だったなら入り口で断って下さい。娘たちはまだ未成年ですので店への立ち入りは法に触れますから」

「どうもすみません」

言われて初めて知ったみたいだ。もっと勉強しろよ。そして、昼飯時くらい我慢せぇよっちゅーの。そして客席にまで出てきてタバコを吸うんじゃねぇ!

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