氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

隻眼の登山家@岐阜県各務原市「八木三山(やぎさんざん)」

あなたも年に一度は瞳孔を開いてみませんか?「オープン・ザ・瞳孔同好会」副会長のS・ボンバー・ボボです。4月に白内障の手術を受けることを受け?取り敢えず右目の瞳孔を開いて角膜内のレンズの状態から眼球の奥底まで見てみようとなった。その前に丹念な検査をすませ、いざ「オープン・ザ・瞳孔!」とはいえ、物理的にペンチやハンマーを使い力ずくで開けるというわけではない。軽く目薬を垂らすだけだ。そのまま放っておくとじわぁ~っと音を立てて開いていくんだよ。ここまでは概ねフィクションです。いや、事実もある。


「あ~ぁ、こりゃカッチコチやね。でも今、手術の判断をして良かったよ」

瞳孔が開くと院長のチェックが入る。てゆーか院長、まだ居たんだね。以前は外来の診察室にいたのが姿を見せなくなっちゃったからもう引退したのかと思ってたよ。


「え?放っておくとどうなってたんですか?より、見えなくなるとか?」

「まぁ、それは勿論だけど、術式が変わるからより面倒になる」

んだって。どう変わるのかは怖くて聞けませんでした。


「じゃ、後は執刀医に診てもらってね」

と結局、外来診察室に回される。自分もけっこうな年齢だが、周りはどの顔を見てもそれ以上だ。目や歯だけは内科と違い暇つぶしで来られる場所ではないと思うので、皆それなりに悩んだ挙げ句、来院しているのだろうと思う。診察室に呼ばれた。


「先ほど『カッチカチやね』って言われたんですが、どういう意味ですか?」

「レンズの中に濁った部分が分散せずに固まっているっていう意味だと思いますよ。症状は人それぞれですから」

だそうだ。そして課題の「焦点」について話し合う。


医者はせっかくのレーシックが勿体ないから遠くに視点を合わせろという。ただ、老眼が入った今は近くのものを見ることの方がむしろ辛い。未だ結論が出せず先送りとした。


わざわざ各務原くんだりまで来たついでに、又しても界隈の山に登ってみようと思い立つ。というか、最初からそうしようと思ってたんだけどね。リュックサックは常に、車の中に入れっぱなしだ。ただ、片方の瞳孔がまだ開きっぱなしなので足元には注意せねばならない。


各務原アルプスの一角に「八木三山(やぎさんざん)」と呼ばれる連峰がある。麓にある苧ヶ瀬池からサクッと登ってみましょう。

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と思ったら、けっこうな岩場なんかもあり落下防止用のチェーンなんかも打ち付けてあるじゃないの。

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しかし、この各務原アルプスってのはどこの山からも景色がいい。瞳孔が開きっ放しでもその良さが十分にわかる。

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生憎、この日は食料が何もなかったのでサクッと登ってサクッと下山すると慎重にハンドルを握り帰路につく。登山よりもむしろ車の運転の方が遠近感が微妙で怖かったかも。

 

おまけ

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