氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

あなたのハートを一撃@その名も「カフェ&レスト レミントン」

「チンも臭けりゃキンモクセイ」と乾いた笑いで場を和やかな雰囲気にさせてくれた元高校教師のU先生はお達者だろうか?この季節になると必ずU先生の事が思い出されてならない。

 

完全なる秋晴れにキンモクセイの香りを嗅ぐともよおしてくるのは自分だけではないだろう。そもそもポットン便所のニオイ消しの為にトイレの横に植えられたという説が未だ濃厚に語り継がれている。

 

午後からは仕事だが、市場も休みで多少は時間のゆとりがもてる。こんな小春日和の穏やかな日は、カブにまたがり近くに紅葉でも探しにいこうよう。なんちゃって。てなわけで走り出したら止まらないぜ!とばかりに北へとカブを走らせた。だが、まだまだ時期尚早なご様子で、カブ程度で稼げる距離の北方に紅葉狩りが楽しめる景色はついぞ拝むことが出来なかった。残念。

 

ただ、せっかくだから旅の思い出にと、以前に通りがかった時に気になった場所を訪れてみようと衝動的に思い立つ。「やま咲テラス」だ。

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が、やってなかった。てかこの俺様が使ってやろうと言っているんだぞ。やってなかったじゃ済まされんだろ、この野郎。と憤ってみても声は伝わらず。すごすごと写真だけ撮ってその場を後にする。またいつかね。

 

仕方がないから帰ろうかと思ったが、せっかくだからPartⅡ、旅の思い出に立ち寄った次なる気になる場所は「カフェ&レスト レミントン」だ。

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随分と物騒なネーミングの喫茶店だな、と以前から気になっていたところでもある。

 

店内は想像通り昭和チックな匂いが立ち込めいい感じだ。

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客層を見るに自分が圧倒的に若いことがわかる。あちら此方で携帯電話をスピーカーにして会話が為されている。故に先方の話し声まで丸聞こえだ。この店では容認されていることなのだろう。というかこの風景が日常なのかも知れない。

 

ホットコーヒーを注文する。既に11時を過ぎていたので期待はしていなかったが、案の定、モーニングサービスが出てきた。

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せっかくだからPartⅢ、頂戴することにした。茶碗蒸しの底からうどんが登場したのにはセンセーショナルな出来事として全米が震撼した。

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「梅昆布茶どうぞ。熱いで気をつけてね」

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見回すもスタッフの姿はママさんしか見当たらない。お一人で営業されているのだろうか。

 

帰り際に訊いてみた。

「何年くらい営業されているんですか?」

 

ところが話しかけたが運の尽き。

「38年」と答えた途端に出身地に始まり38年前のエピソード、56歳で亡くなられたご主人の話にそれからの22年間、一人っきりで店を切り盛りして来た話に至るまで、のべつ幕なしに話し始める。店名はレミントンだが口はマシンガンだ。

 

「この店を始める前にね、店名を何にしようかと50個くらい考えて姓名判断の先生にみてもらったのね。でもね、結局はお父さんが狩猟をやっていたもんだから鉄砲から名前をとって『レミントン』になったの」

だそうだ。やっと店名の謎が解けた。なんでも国体等の競技でも活躍されたお方らしい。

 

「どちらからいらしたの?」

黒野の方です」

「あ、そう。この方も元はそちらの方よ」

と直ぐ横に座ってらしたご婦人も参戦。偶然にもその方が以前、住んでらした家というのが自宅の直ぐ近くどころか同じ町内だったので、共通の人物で話が盛り上がりついつい20分も話し込んでしまった。短い時間だったが楽しいひとときを過ごさせてもらうことが出来て良かった。

 

で、話に夢中になり過ぎてお釣りを貰うことを忘れてしまったことに気がついた。千円札だったのは不幸中の幸いだったといえるだろう。先方が覚えている間に回収に向かわねば。

 

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