モーニングサービスは一日中@果物屋が喫茶店「果実香(かみか)」
「なんかさ、果物屋さんが喫茶店をやっている店があるんだって」
「ふーん、どこにあるの?」
「わからん」
といったやり取りが過去に行われた。
「わからんもん、行けんやんけ」
とおざなりにしていたのだが、Google Mapsでお食事処を検索していたら偶然にもヒットしたのが「果実香」だった。「かみか」と読む。
「この間、言ってたのってここじゃない?」
「う~ん、わからんけど多分そう」
全く当てにならない。以上がいつものことだが次女との会話だ。その後、「果実香」で検索をかけると、知る人ぞ知るどころかかなり有名な店らしい。様々な情報がヒットした。では話の種に行ってみますか。
店の所在はお世辞にも都会とは言えぬ、くっそ田舎だ。イメージ的に周りを田んぼに囲まれている、そんな感じだ。
店の前の駐車場は広めにとってはあったがほぼ満車状態だった。愛知、静岡などの県外ナンバーもチラホラ。どこかで聞きつけて来たのだろう。
この店のイチオシはどうやらメロンジュースらしい。
「じゃ、メロンジュースひとつと、この子たちには『ソフトアイスと季節のフルーツ』を下さい」
ソフトアイスと云々は9月までの期間限定なんだって。注文しない手はない。
「メロンジュースにモーニングお付けできますが如何いたしましょう?」
モーニングサービスって今は午後の2時ですが。ただ「くれる物は頂いておきなさい」と「けして総理大臣にはなるな」は親の遺言だ。
「ありがたく頂戴しておきます」
間髪入れず返事をさしあげた。中部圏のモーニング文化ってブラボーでマーベラスだよね。
で、出てきたモーニングサービスがまたワンダホーだった。
メロンジュースがついでみたいになってしまったが、これがまた噂に違わぬ美味さだった。とにかく甘い!メロンの果肉をミキサーにかけ、クラッシュアイスと一緒にメロンボールに収められている。
よって果肉がストローに詰まりまくるが、それを自慢の肺活量でとことんまで啜り上げることによって達成感と高揚感がとことん得られるのだ。年寄りにはちょっと酷な所作かも知れない。
娘たちの期間限定「ソフトアイスと云々」もソフトアイスを果物で着飾ったゴージャスな逸品だった。
機会があれば是非こちらも試してみたい。
「満足したか?」
「うん、満足」
「で、どうやった?やっぱりここの事やった?」
「う~ん、わからんけど多分そう」
行く前と何も変わってねぇじゃん。