直ぐに溶けてなくなる「ほうせき箱」@奈良市もちいどのセンター街
「奈良でここは行っておいた方がいいよって所はありますか?」
「味どころ やまと屋」で大将と打ち解けたところで、地元のことは地元民だろうと試しに訊いてみた。
「そりゃ『興福寺』の『国宝館』は絶対に観にいかなあかんね。『阿修羅像』は絶対に観ておいた方がいいですよ」
「そうですか。『興福寺』には行きましたがそこはスルーしちゃってました。行ってみます」
続いて女将さんが、
「『ほうせき箱』もおすすめやけど…。」
「『ほうせき箱』?なんですかそれ?」
「かき氷屋さん。奈良はかき氷も名物なのよ」
「へぇ~、そうなんですね」
「ただ、あそこは開店前から行列が出来てはって中々はいれませんけどね。私らでさえ行ったことありませんもん」
翌日、「ほうせき箱」の開店時刻を調べてみたら午前10時となっていた。ダメ元で行ってみるか。所在地はもちいどのセンター街という所にあり、近隣道路のほとんどが車1台ギリギリ通過できる程の細い道で、店を探すのにも一苦労だったが、なんとか辿り着くことが出来た。なるほど。案の定、開店前だというのに行列が出来ている。順番を数えてみたら前から10人目だった。こりゃ、いけるか?
店が開店すると、男性店員が一人ずつ検温に回る。その際、
「インターネットでご予約のお客様ですか?」
と尋ねている。自分のところに来た。やはり同じく
「インターネットでご予約のお客様ですか?」
と尋ねてきた。
「いえ、純粋に並んでいるだけですが、ひょっとして並ばれている方々はネットで予約をされた方ですか?」
「はい、皆さんそうです」
「あっちゃー」
「ごめーん!全然知らんかった」
ぬか喜びさけた娘たちに申し訳なく謝罪し列を離れようとしたら、
「少々、お待ち下さい。キャンセルが出ましたのでご利用いただけます。改めて予約をお願いします」
だって。ラッキー☆
というわけで、難攻不落とも呼ばれている(全然知らんかったけど)「ほうせき箱」を攻略することに成功した。
ただ「ほうせき箱」でかき氷が食べられたことは多少のプレミアム感を伴うが、やはり水を凍らせてただそれを掻いただけのものに3,630円というのはかなりの覚悟が必要だ。旅先でなければ絶対に行くことはなかっただろうな。
ま、美味しかったからいいけど。あ、もちろん「国宝館」にも行きました。
尺の関係上、以上で終わらせて頂きます。