その生姜焼きって、衣を付ける前の豚カツ用のロース肉だよね?の@「とんかつ寛太」
豊洲市場で行われたマグロの初競りは、毎年の恒例となったご祝儀相場ともいえる価格で青森は大間の本マグロが競り落とされたとニュースになった。その1番マグロを食べる為にマグロを競り落とした会社が運営する回転寿司店には開店の3時間前から行列が出来たってよ。なんでも赤身と中トロ2貫が1,040円で提供されたらしい。
アホだねぇ。競り落とす方もアホだが並ぶ客もどんだけアホなの?って話だね。どうせろくに咀嚼もせず口に含んだ瞬間に「おいしー♡」なんてほざいたことだろう。まぁ、漁師が潤うのは誠に結構なことだが、1番マグロが2番になったところで大して味に変わりなどないし、それを見抜けるほど舌が肥えた人間など地球上で海原雄山くらいしかいないだろう。安く買って安く還元された方が喜ぶ消費者は大いに決まっている。
と、のっけから持論を展開したところで、1月5日の初競りはそれなりに買い物が多い。なにせ市場が長期休暇で仕入れが出来なかったわけだから店の冷蔵庫もすっからかんだ。必然的に仕事も増えるとなれば早出が余儀なくされる。ならば仕事前に食事をちゃちゃっと済ませよう。というわけでいつもより数段、早めに自宅を出た。
前日4日は行く先々で片っ端から振られまくり結局、デイリーヤマザキでのやけくそランチだったが、さすがに5日となれば開店しているところは多かろう。ただ、その日の自分は「中華そば」だった。いや、自分が「中華そば」だったわけではなく、「中華そば」の口になっていたって事だから念の為。
通勤途中にあり中華そばが食べられる店といえばあそこ、「ラーメンはやしや」だ。
一緒にお好み焼きも食べてしまおう。因みに「はやしや」でググると「ラーメンはやしや」と出てくるが、店外にも店内にもどこをどれだけ探しても「ラーメン」の文字はひとつも見当たらない。
が、しかし!行ってはみたけれどやってねぇじゃん!正月休みが長いのか、はたまたたまたま休みだったのかは知らないが、またもや昼食難民となってしまった。不貞腐れる「まぁいいや、どこでも」と思いながら車を走らせていると、右手側にとんかつ屋を発見。狭い駐車場に無理矢理、車をねじ込む。「とんかつ寛太」は初めて聞く店名だ。
駐車場が狭い割には意外と客の数は多い。そして空いている全てのテーブルに先程まで客がいたのだろう、空になったお膳がそのまま置かれていた。仕方なくその場に立ち尽くしていたのだが、いつになっても店のスタッフが登場しないので歩をすすめ厨房の中を覗き込み、
「すみません。1人ですがいいですか?」
と尋ねたところでやっと存在に気がついてもらえた。夫婦2人だけで切り盛りしているのか、随分と忙しそうだ。
サービスランチは730円と930円の2種類。随分とお値打ちな印象だ。
せっかくだからと930円のミックスランチ(しょうが焼き+チキンカツ)を注文した。提供時間にある程度の覚悟をしてはいたのだが、思ったよりも提供スピードが早かったのには驚いたが、それよりもオンテーブルされたお膳を見て恐れおののくほどに驚愕してしまった。
「なんじゃ、このボリュームは!」
豚コマを炒めた生姜焼きを想像していたのだが、厚めにスライスされたロース肉がペロンと2枚横たわっている。これって絶対に衣を付ける前の豚カツ用だよね?切られていないしナイフ・フォークも添えられていないところを見ると、どうやらかぶりつくしか無さそうだ。
チキンカツの下にはスパサラも隠されていた。
もはや拷問ともいえる量だ。食い切ることが出来るのだろうか?
まぁ、食べ物を残すことが嫌いな性分なので、例え命を落とす様なことになろうともお残しなどあり得ない。見事、完食してやった。
しかし、偶然だが中々良い店を発見してしまったな。「娘と行く店」リストにアップしておきたいと思う。
で、アホな自分はせっかく早く出てきたのに忘れ物をしてまた自宅に引き返したという…(涙)