氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

「ジェリコの戦い」@コメダ珈琲 大学前店

「魚べい」から帰宅するとAmazonプライムで映画を観るつもりが知らぬ間に爆睡していた。遡って日曜日の話だ。まだ引っ張るのかよ。まぁ、そこに座って話を聞いてくれ。

 

目覚め時計を確認すると既に3時40分だった。いかん!おやつの時刻を過ぎてんじゃん。あわてて娘たちに出動を促すと車に乗り組んだ。行き先は決まっている。上から読んだら「コメダ」、下から読んだら「ダメコ」だ。

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「うゎぁ~、コメダ初めて行く~(そわそわ)」

心配には及ばぬ。自分にしても片手の指の数程も行っていない。好き好んで行こうと思ったことがないからだ。ただ、ここにくれば「かき氷」が食べられることはSNSを通じて情報収集していた。

 

店に入ると店頭の待ち席に女性が2名、腰を掛けていた。

 

「えっ?どゆこと?」

程なくして店のスタッフから順番待ちを告げられ紙に名前を書くように告げられる。「コメダ」のくせに?「コメダ」くんだりに席待ちを強要されるとは思いもよらぬ屈辱を味わった。後にその理由を知ることとなる。

 

待つこと5分。

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冴えないおっさん連中と年寄カップルが出ていったところでやっと席に案内される。と、その他の席はと見れば、ほぼ若い大学生と見られる客ばかりだ。テーブルにノートや教科書を広げ勉強、若しくはそのふりをしている。

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元凶はてめぇらか!ばっきゃあろう!「コメダ」なんかで勉強、若しくはそのふりをするんじゃねぇよ!どうしてもやりたかったらスタバへ行きやがれってんでぃっ!「コメダ」にしても迷惑千万だと思うのだが如何なものか。

 

取り敢えず甘いものでも食べて心を落ち着けましょっと。娘たちはそれぞれ『ラ・フランス』と『白桃』のかき氷。

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自分は『ジェリコ抹茶ミルク』を注文。

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因みにこの『ジェリコ』はジェリー(ゼリ-)+コーヒーの略語であって「ジェリコの戦い」とは何の関係もないので念の為。

 

この手のメニューは普通、メニュー写真に劣るショボいものが出てくるのが相場だが、3品が3品とも写真に劣るどころかそれ以上の出来栄えだったことに「コメダ」の心意気を見た思いだ。

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「やるじゃん、コメダ」キムタク似の自分が思わずつぶやいていた。

 

ジェリコ」の底に残ったゼリーを最後の最後まで吸い上げようと「ずずっ、ずずっ」とわざと音を立てながら、これぞ「ジェリコの戦い」とばかりに周りの勉強の邪魔をしていると、さすがにそれに見かねた次女に「恥ずかしいから静かにして」と叱られた。どーもずびばぜん。

 

お会計は〆て2,300円。全額PayPayでのお支払い。

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先の「魚べい」が2,475円だったことを考えると主食並みの金額となってしまったが、娘たちのご機嫌取りと思えば安いものだろうとあらぬ期待を寄せるのであった。

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