氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

もう職場見学?!partⅡ

「明日、あれ、お願いしますね」

あ…、あれ?

 

「あぁ、わかった」

取り敢えず返事しとけ。

 

だいたい、うちのは「あれ」とか「あそこ」とか「それ」とかの指示代名詞が多すぎる。自分も長い付き合いのうちにかなり訓練させてもらったが、如何せん自分自身、記憶がないことにはさすがに「あれ」に対して想像力が働かない。

 

「あん子、明日は制服着てかなあかんでね」

 

あぁ、あれか!やっとわかった。

 

先週に引き続き長女あん子の職場見学の日だ。夏休み中だというのにご苦労様な話だよね。まぁ、彼女は行って見るだけで実際にそこの責任者とお話をするのは自分だけど。それはさておき、といった理由で今回も華美ではない平服という正装でお目当ての作業所を訪ねたのだった。

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前回は自宅からはより近いが通う手段が徒歩か自転車、若しくは車による送迎でないと通えない場所にあるが、此度は前回に比べ遠くはなるが最寄りのバス停からバスに乗って通うことが出来るという利便性に優れている。まだ3年後の話なので慌てて職場を決める必要はないが、その辺りは今のうちに考慮しておかねばならない課題だろう。

 

此方でのメイン作業は「製菓」らしい。つまりお菓子を作っている。お菓子とはいえパティシエがいるわけでもなく、言い方は悪いが素人でも出来る簡単なクッキーやビスケットを制作し、何かしらのイベントやスーパーなどの福祉コーナーで販売しているということだ。ただ、コロナ禍で対面販売が出来ず台所事情はあまり芳しくないらしい。

 

今回は上辺だけでなく、そういった突っ込んだ話も出来たのは収穫だったかと思う。

 

ちょうど高校2年生の女子が2名、職場体験に来ていたので、

「どう?楽しい?」

と話しかけるとニコニコしながら「はい」とうなずき恥ずかしそうに両手で顔を覆った。

 

ごめんね、イケメン爺いで。高校生までもを虜にしてしまうということが今回、判明したところで施設長にお礼を言うと作業所を後にした。

 

前回もそうだったが今回も仕事をしている姿が極めて恣意的にうつった。何ら強制されることもなくストレスフリーに働く姿を見るとなんだか羨ましくて仕方がない。これで生産性を高めろというのには無理があるかも知れないが、どこかラテン風なノリの良さが感じられた。

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