氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

けして黒胡椒が悪いわけではない

別に無理をしてでも「はま寿司」に行きたかったわけではない。それが証拠に全然、無理をしていない。他に用事も何もなかったから。ただどうして「はま寿司」に行ったかと言えば、どうせ使うならばやはりPayPayの還元が多いところの方が良いだろうという、実に、実に浅ましい考えがあってのことだ。それ以外、何もない。欠片もない。

 

だって、寿司屋に行っても食べるのはラーメンだもん。というわけで、いつもの様にファースト・オーダーはそうなった。前回とはメニューが変わり「喜多方らーめん」になっていた。因みに前回は何だったか記憶にない。娘たちは娘たちで好きなものをピコピコと注文していた。

 

お知らせと共に寿司が運ばれ、その都度、娘たちの前には次から次へと皿が積まれていく。どうやらラーメンはもう少し時間が掛かる様だ。

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サーモンにイクラ鉄火巻に唐揚げカルビ、海老にイカにマグロにハマチと年齢を重ねていよいよ食欲旺盛だ。いずれこうなるだろうと予測はしていたが、次女などはこの1年で10cm以上、身長が伸びたところから推測するに、口に入れたもの全てがウ◯◯になって排出されているわけでは無さそうだ。

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「お父さん、先に寿司頼んだら?」

「あぁ、気にしなくていいから。待つことも楽しいもんだよ」

 

真っ赤な嘘だ。はらわたが煮えくり返っている。既に10分以上経過した。寿司屋に来てラーメンを注文した自分がいけないのかも知れない。絶対にそうだ、そうに決まっている。そうでなければここまでの責め苦を味合わねばならぬ道理がない。こうなりゃ、意地でも待ってやる。

 

「お父さん、やっと来たよ」

タイムにして17分。17分あれば軽く3kmは走って来られる。

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「あれ、胡椒がついてないや」

「ホントやね。この間は付いとったよね」

以前は袋に入ったポーションタイプの胡椒が付けてあった筈だ。

 

「すみません。胡椒下さい。ラーメンに付いてなかったです」

スタッフを呼び止め催促すると、

「そちらにございます」

とオンテーブルされた黒胡椒、いわゆるブラックペッパーを指差す。

 

「いや、白胡椒が欲しいのですが。以前、蓋に付いて来ましたよね?」

「今はそれしかありません」

「ん?要するに、袋入の胡椒は廃止して、今はラーメンも黒胡椒を使ってもらっているということですか?」

「そうです」

最初からそう言えよ。こっちは有るもんだとばかり思って「くれ」って言ってんだから。

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娘たちは既に食事を済ませてしまったので、待たせてはならぬと1皿だけ頂き席を立った。

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最後に言っておくが、自分はけして「はま寿司」をディスっているわけでもなんでもない。むしろ毎回の様に話題を提供してくれることに感謝さえしているのだ。

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