氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

マンボウで大掃除

「あー、もう時間ない!」

とこれみよがしに叫ぶと同時に慌ただしくバタバタを音を立てて出かけて行った。言わずもがな娘たちの母親だ。片や昨日を堺に休業となり仕事を失ったプー太郎はいつにも増してのんびりとしている。

 

いつもの様に長女あん子に伴って学校に行く。帰宅したらどうしよう。取り敢えずやることが何もない。歩きながら思案しているとLINEが「ポヨヨン」となった。他ならぬつい先程慌ただしく出ていった娘たちの母親からだ。

 

「時間がなかったので洗濯物お願いします」

とあった。ある意味ラッキーと言えよう。ToDoがひとつ加わった。洗濯機に洗濯物を入れ洗剤を投入する。あとはスイッチを押すだけだ。簡単で楽な世の中になったものだ。小学生の時に我が家にあった洗濯機は2槽式のもので、わざわざ脱水をするのに入れ替えなければならなかった。更にその昔は脱水機すらなく、2つのローラーで濡れた洗濯物を挟みハンドルをグルグルと回して脱水する手動式のものだった。確か幼稚園の時だった。実際にそれで洗濯をしたことは無かったが、当時としては画期的なことだったのだろう。

 

洗濯物が洗濯機の中をクルクルと回る姿を10分ほど堪能する。実に気持ちが癒やされる。ただこのままではダメ人間になってしまいそうだったので、その間に考えたことを実行に移した。掃除だ。先ずは自分の部屋から着手しよう。

 

早朝の仕入れから夜の現場を任されることになり自宅にいる時間が少なくなった。少なくなったにも関わらず、この荒れようはどうだ。まるで部屋の中だけをピンポイントに台風が襲来したかの如く乱れに乱れている。掃除機もいつから掛けてないだろう。洗濯ついでに布団も干そう。そしてシーツも洗ってしまおう。

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どんどんとToDoが増えていく。

 

自分はランニングや登山などを趣味としていると吹聴しているからにして、周囲からは余程外好きでアクティブな人間に思われているみたいだが、実は極端な出不精だ。自宅の中にトレーニングジムでもあれば、それこそ1ヶ月だって自宅にこもっていられる。マジでプー太郎になってしまったら懸賞生活でも楽しんでみようかと真面目に思ったこともある。

 

とまぁ、そんな事も相まって、意外と家事というのが性に合ってるかも知れない。特に洗濯と洗い物が好きだ。洗濯物はパンパンに張って干すのが信条だし、たたむ時はタオルの角と角が合わないと気持ちが悪い。小学校の時はクラスメイトに「折り紙博士」と呼ばれていた。

 

そんなこんなで久しぶりに障害物がなく歩ける居住空間を作り上げることが出来たご褒美は芳しいアールグレイの香りに癒やされながらのお土産に頂いた三重県四日市の銘菓、笹井屋の「なが餅」だ。

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程よい甘さとこの上品でスタイリッシュな出で立ちはどうだい。餡は北海道小豆を独自の製法で炊き、餅は厳選した国産もち米を丹念につきあげたものだ、とWeb Pageには書いてあった。味は言うに及ばず、さすが500年もの長きに渡り勢州で愛され続けただけの餅だ。全てはWeb Pageからの受け売りだから知らんけど。

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