中山道「大湫宿(おおくてしゅく)」からの「茶屋木曽馬」でゴーラー
瑞浪ついでに「大湫宿」を覗いてみた。「おおくてしゅく」と読む。なぜ「氵」に「秋」で「くて」なのかはわからないが、意味は低湿地ということらしい。そこに「大」が付くということは、年がら年中、水を被っているような場所なのだろうか?
ここを訪ねたのは他でもない、大湫神明神社の大杉を見るためだ。樹齢1000年を超える岐阜県の天然記念物に指定された大杉だったが、2020年の7月11日に豪雨の影響を受け倒壊してしまった。
これだけの大杉だ。倒れるとなれば近隣家屋の被害は避けられぬところ。ただ、奇跡的に一人の人的被害も出すことなく、唯一、祭礼で使う太鼓を所蔵した太鼓蔵のみが被害にあった。正に神がかり的といえるだろう。
倒壊の知らせを受け、年明け2021年の2月に訪ねた時には、まだ横たわった姿はそのまま現存していたが、今回、その木々を払い根元部分を立ち上げ約1年半ぶりに地域のシンボルとして蘇ったと聞きまた見たくなったのだ。
横たわった姿からはその大きさがあまり想像できなかったが、縦にするとよくわかる。この圧巻の太さを見よ!
自分の身長が223cm、体重が236kgくらいなので如何にこの杉が大きな物だったかということがわかるだろう。
その足で国の登録有形文化財に指定されている「丸森邸」へ向かうと、暫しくつろぎの時間を過ごす。
相変わらずの素敵な庭に癒やされた。
この日の〆は1972年創業の多治見市にある「茶屋木曽馬」だ。「多治見の夏は木曽馬のかき氷」とも謳われた甘味処の名店が、孫へ代を移しリニューアルオープンを迎えたということでさっそく行ってみた。
「大あんまき」や「五平餅」も有名な店だが、取り敢えずはかき氷でしょ。かつての店で掲げられていた看板が渋く店頭を演出していた。
ゴーラーのたまり場となるような奇をてらったメニューは一切ない。昔ながらのオーソドックスなかき氷屋スタイルだ。
店内はベンチシートとテーブル席があるが、そのどちらを利用しても構わない。たまたまテーブルが空いたので使わせてもらうことにした。
かき氷にもあんこは欠かせない。当たり前に自分がチョイスしたのは「金時」だよ。
夏の暑さは日本屈指の多治見市だが、真夏の多治見市民は昔からこの氷に癒やされていたのだろうか。因みに多治見市は40.5℃を超えたことがある日数が4日と日本一の数らしい。
そして「五平餅」も1本だけテイクアウトでお願いした。東濃の「五平餅」はお団子スタイル、飛騨地方の「五平餅」はわらじスタイルが多いと聞く。こちらは明らかに東濃スタイル。
香ばしく焼かれた半殺しのもち米に甘じょっぱいタレが絡み、かき氷のあとの冷えた口内を常温に戻してくれた。って、正確には常温じゃなくて体温だよね。
因みに常温とは15°C〜25℃のことなので、これを機会に覚えておくこと。