氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

一日中モーニングサービスの店はモーニングサービスしかやっていなかった件

何も山遊びにばかり明け暮れたわけではない。日曜日の話だ。週に「たった」1日しかない休みだ。寝る間も惜しんで有効活用せねば勿体ない。というわけで、予てより行ってみたかった中華料理屋を目指し岐阜県揖斐郡インシテミル、じゃなくてインしてみた。

 

目指す先は直ぐに見つかったものの、やはり人気店なのだろう。目安はバイカーがツーリング途中に立ち寄ることだ。ただでさえ狭い駐車場がバイクで満ち満ちていた。それでもなんとか車をとめたは良いものの、店内を覗くも1卓を残し満席状態。その1卓も先客の使用済み食器が片付けも間に合わないまま置かれたままだった。厨房内では店主と思しき男性が忙しく鍋を動かしていた。

 

「3人なんですけど…」

一応、伺いを立てるも同じ職業人としての本能が先に答えを出す。無理だ。

 

空いたテーブル席に一瞬目をやるも直ぐに申し訳無さそうな表情で

「ごめんなさい。ちょっと時間が掛かります」

と想像した通りに返ってきた。見たところワンオペで切り盛りしているのだろう。

 

「出直してきます」

よければ後片付けの手伝いをとも思ったが、常連でもないのでやはりそこは遠慮しておいた。

 

仕方がない。次を探すか。とはいえ店選びに躊躇などしてはいられない。知らない内い時刻も1時30分を過ぎている。このままではランチ難民になりかねない。真っ先に目に飛び込んだのは喫茶店だった。漫画喫茶を除いて喫茶店ランチなど経験もしたことがない娘たちだ。これも何かの縁と経験とばかりにパワースライドで駐車場に乗り付けた。

 

「珈琲(一日中モーニング)ひなたぼっこ」

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モーニング文化が世界一の中部圏であるからにして、今更モーニングが一日中やっていようがさほど驚くほどのことでもない。ただ目的はあくまでもモーニングではなくランチだ。ランチタイムはお客数人を残すのみでひっそりとしていたが、カウンターに置かれた洗い物の数でそれまではそこそこ賑わっていたことが想像出来る。

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「いらっしゃいませ」

「あ、すみません。メニューを見せてもらえますか?」

「ドリンクのメニューでいい?」

「いえ、食事の」

「ごめんなさいね。食事はモーニングしかやってないの」

「え?」

 

表情を伺うにどうやら冗談を行っているわけではなさそうだ。

「おもろいやんけ」

 

一応、娘たちのモーニングでもよいかと伺いを立ててから3種類あるモーニングメニューから三者三様に注文したところ、ドリンクとともやって来たのはモーニングメニューとしては有り余る内容だった。

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モーニング乞食にすればこれしきのサービスはサービスの内には入らぬと言い出すのかも知れないが、自分にしてみればこれで十分にな剰サービスだ。そもそもドリンクの値段だけですもん。

 

お会計は最後に飴ちゃんまでもらって1,290円也。量をとってもこれ以上、望むものはない。

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