たまの買い出しで贅沢三昧
隠れメインバンクのジャパンネット銀行がとうとう「PayPay銀行」と社名を変更してしまった。説明しよう。隠れメインバンクとはすなわち、家族の誰もその存在を知らない自分の自分による自分の為の銀行というわけだ。簡単にいえばヘソクリをプールしてある銀行というわけだ。
それはともかくとして、こうやってPayPayの名がどんどんと侵食して行き、ついには親会社の名称までPayPayになりはしないかと内心、ワクワクしている。どうせならばそれくらいの気概を見せて欲しいと切に願う。PayPayホークス…ぷ。
そのPayPayで支払いが出来る駅中のスーパーを訪れた。いつもは買い出しをスタッフに任せっきりだが、たまには自分でと足を運んだわけだ。とはいっても目的はデザート用の莓の買い出し、ただそれだけだ。つまり「ガキの使い」でも間に合う。大半は暇つぶしだが、名目は市場調査ということにしておこう。
莓って高いよね。1パック普通に4~500円はしちゃうじゃない。とはいえ買っておかないわけにもいかないし、背に腹は代えられないと青果売り場へと向かったら、「えっ?」
こんな事もあるんだね。1パック150円だって。多少、粒は細かいけれど見栄えを気にする専門店でもないのでこんなので十分なのよ。4パック買うと更にお安く580円だって。今年もいちご狩りに連れていけと娘たちが煩く言う。でもいちご狩りってアホみたいに料金が高いし、それに大して食べてもいないのに、直ぐに胃の許容量を超えてしまうじゃんね。実に勿体ないと行く度に思ってしまうんだよな。ならばこれでいいじゃん、と豪勢に箱買いしてやろう。
レジへ向かおうとすると大勢の視線が此方に寄せられていることに気がついた。気が付かないふりをしていたのだが、あまりの熱視線についつい目を合わせてしまうことになる。
「ルマンド」
それも「贅沢ルマンド」だ。ご存知の方も多くいよう。改めて自己紹介すると、自分は「ルマンディスト」だ。ルマンド、ルマンダ-、「ルマンディスト」だ。
「わかったよ。ひとつだけだぜ」
莓と一緒にレジへと持ち込み先に述べた様にPayPayで支払った。しかしながら買ったまでは良いものの、手ぶらで来たからにして入れ物を所有していない。仕方がないので莓の上にルマンドを乗せて裸のまま雑踏の中を歩いて店に戻った。
恥ずかしさよりもわずかばかり箱買いした優越感が勝り誇らしげな気になれた。本来は店の経費で買うものだが、1パックだけ店にくれてやった。太っ腹な自分を全力で褒めてやってほしい。