氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

五本指に秘める思い、は特別ない。

ワラーチ専用の靴下を「ワークマン」に買いに行った。そろそろ靴下無しの素足で走っても良さそうなほど気候が温んで来たものの、極度の冷え性の自分にはまだまだ朝の寒さに足元が耐えられない。至って「弱虫ワラーチ」なの。


ご存知の様に最近の「ワークマン」はスポーツ分野にも進出し、安価で高性能な商品を多々提供している。5本指靴下もそのひとつだ。ランナーに必要なアーチ、つまり土踏まずをサポートする能力をも兼ね備え、驚くことにその価格たるや3足税込み998円で提供している。ブランドスポーツメーカーであれば1足の価格でもその値段を上回るかと思う。


黒か紺色かで悩んでいると、次女が

「これにしや」

とカラフルな靴下を突きつけてきた。

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「これはちょっと派手すぎないか?」

3足セットは同じだが、全て色の組み合わせが違う構成になっている。シューズの中に収めるのであれば目立たなくなるだろうが、ワラーチだと靴下がむき出しになるからだ。


「だからいいんやない。顔が地味なんだからせめて足元だけでも派手にしとけば。それになんなくカラーリングで足の臭さも誤魔化せそうだし」

あのね、ジョージ・クルーニーを捕まえて顔が地味とキミは仰るのか?じゃ、なにかい?お前が命がけで愛している「BTS」はどうなんだ?揃いも揃って同じ顔をした東洋人じゃないか。少なくとも自分にはそう見える。というかそれよりもオレ、足臭くねぇし。足、鼻に届かんけど届いたとしても1万回でも嗅げる自信があるし。


「派手とカッコいいは違うの」

だそうだ。まぁ、いい。よくわからんけれどそう言われるならばたまには言うことを聞いておこう。で、ついでに私も欲しいというので仕方がないと買ってあげた。

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タグに書いてあった「抗菌防臭効果糸使用」が決めてとなったらしい。つまりはコンプレックスの裏返しということか。


で、さっそく昨日デビューさせてあげた。なるほど、足元が随分と色っぽくなるもんだな。これはテンションもアップアップだ。その勢いを借りて仕事の前なのにまたしても裏山の2山をトラバースしてしまった。

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幸いにして夜の立ち仕事には微塵も影響することはなかったが、薬で抑えられていた「頚椎症性神経根症」がにわかに顔を出し左上腕がマジで痛い。もうダメかも知れない。

 

おまけ

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