氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

トンちゃん&ケイちゃん+白玉うどん@岐阜県坂祝町「五代目食堂」

四代目の時は「四代目食堂」だったのだろうか?見た感じ、後継ぎはいなさそうだ。残念ながら「五代目食堂」で終焉を迎えてしまうのだろうか?などと考えながら、鉄板の上でトンちゃんとケイちゃんがグツグツと音を立てているのを様(さま)を娘たちと眺めていた。

 

「あのね、いつも思うんやけど、なんでわざわざこういう古い店を選ぶの?」

「それはな、長く続く店にはそれなりに理由ってのがあるんだよ。つまりだな、その理由を探りに行っているわけ。つまりスパイってことだよ。いいかい?お前もその一員なんだぞ」

「なんかそれっぽくカッコいいこと言ってるけど単にオシャレな店で受け入れて貰う自信がないだけじゃない?」

「さぁ、入るぞ」

「無視かよ」

 

昨日の古井(こび)に同じく、他県の人には先ず地名が読めない、岐阜県坂祝町にある老舗食堂、その名も「五代目食堂」に初スニーキングを敢行した。

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国の名勝「木曽川」沿いを走る旧国道21号(現県道207号)と、JR高山本線の間に店は存在する。驚くべきことに旧国道21号沿いにありながら、駐車場は存在しない。どちらが先に設けられたはわからぬが、目の前が非常駐車帯になっており、店を訪問する客は全員がそこに駐車をする。いいのか?

 

なんだかんだ言いながらも、娘たちにしろこの手の店に馴染みが出てきた様子だ。

メニュー表を見ながら片や「トンちゃん」に片や「ケイちゃん」を注文する。オプションの白玉うどんは自分の注文だ。

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しかし、隅々まで年季が入っている。はっきり申し上げて「きたなシュラン」入りは間違いない。潔癖症な人間が訪れてはダメな店だ。

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とはいえ、多くのテレビ局が取材に来ているらしく、壁にはタレントの色紙が沢山並べられている。

 

目の前が道路、店の直ぐ裏は鉄道とあって、ダンプカーやトラック、列車が横を通り過ぎると店がガタガタと音を立てる。それはそれで中々の趣きかとは思うのだが、都度、テーブルの下に潜り込みたくなる。けして大袈裟ではなく、真面目にそれほど揺れるのだ。

 

さて肝心の「トンちゃん」と「ケイちゃん」だが、比べるべきは以前、三重県亀山で食べた「鉄板みそなべ」だろう。よりホルモンらしさを味わうには岐阜に軍配、ただ個人的感想だが、味付けに関しては三重県に手があがる。〆のうどんにその差が出た。やはり名前が「鉄板みそなべ」だろうが、メインに据えられているのは「味噌焼きうどん」と名付けられた「うどん」だからだと思う。

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「トンちゃん」「ケイちゃん」各1人前に「白玉うどん」が2つで〆て1,440円也。3人でもこれで十分だ。お年頃のうちにこういった店に免疫がついている我が家の娘たちは強いと思う。デート費用も彼氏の金銭的な負担はかなり和らぐのではないかと思う。ま、彼氏が出来ればの話だけど。もちろん、自分の眼鏡に適うことが条件だ。

 

店の前の道路が飛騨路であった頃は、沿道にも多くのドライブインやレストラン、喫茶店が点在し、自分も幼き頃は高山に帰省する都度、寄った記憶もあるのだが、飛騨方面への高速道路が開通したことにも原因があるのだろうか、やたらと廃墟が目立つ様になった。

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その様な中でも長く続けていられるということはやはり凄いと思う。

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