非常事態宣言で新年の大掃除
岐阜県独自の非常事態宣言を受け、当分の間、店を休業することにした。岐阜県随一の夜の繁華街ではあるが、連休であるにも関わらず人の出があまりにも少ない。予てより時短営業を余儀なくされてはいたが、９時までの営業が明日より更に短く８時まで。酒類提供は７時までとなる。
オフィス街に隣接した繁華街ゆえ、来客を期待する相手は概ねその場所で働く方々だ。７時なんて皆さん、まだ仕事してますって。９時までの営業にしても店を追い出された後、それでもまだ飲み足りずゾンビの様に街をそぞろ歩く姿が見られるくらいだ。それが８時閉店、アルコール提供は７時までとなれば自宅で飲んだ方がマシ、と概ねこうなることだろう。
休業の経緯はまぁこんなところだ。然しながら「はい、そうですか」と翌日からスコン！と休みに入るわけにもいかない。冷蔵庫の中には魚に肉、野菜や調理済みの料理等々が出番を待ちかまえていたわけだ。ところがだ、そんなこんなで登場する機会を失ってしまったとなれば何とかしないといけなくなる。
当然、多くは廃棄されることになるのだが、後に利用可能な食材や料理であれば冷凍や加熱処理で後も賄うことが出来る。冷蔵庫にしても稼働しっ放しでは電気代が掛かる。複数ある冷蔵庫の食材を、ひとつの冷蔵庫、冷凍庫への集約する必要がある。つまりは冷蔵庫の大掃除だ。
で、それは普段から現場にいるスタッフに任せるとして、自分はといえば事務所の大掃除でもしましょうか。一人事務所なので、汚れもゴミも全て自分一人が放出したものだ。自分ですら何をどこにしまったかを忘れてしまうことは多々ある。取り置きしたは良いものの、二年も三年も目を通したことがない書類や、いずれ使うかも、と思い取っておいた業者からもらった莫大な量のメモ帳に、備品を購入した際にそれに入れられて送られてきた段ボール等を、ここぞとばかりに引きずり出したらとんでもないことになってしまった。
最近は段ボール等を無料回収してくれる集積場が多くあるので、おびただしい数のゴミを一旦、車に乗せ、後に運ぶこととする。
さて、昼というよりもむしろおやつタイムだ。一先ず腹ごしらえでもしようじゃありませんか。
掃除をしていたら、いつからあるんだよ、と言わせんばかりのカップ麺までもが出てきた。
以前、パキスタン人のカレー屋が営んでいるハラールショップへ興味本位で行った時に買ったものだ。どこへしまったか全く記憶になく、それが今頃になって出てきた。人には食品管理の徹底を促すも、自身の食品管理に関しては徹底して甘い。せっかくだから、この機に食べてみましょう。
蓋を開けてみる。ものが古いからか蓋が上手に開けられなかったが、不細工なりに開けてみる。
お、おおお？驚くことにフォークが出てきた。
さすがに手食文化のイスラムでもヌードルを手で食えというのは酷だという事だろう。ちゃんと考えられている。しかし、イスラム文化にまで麺食を浸透させるだなんて、安藤百福。あなたって安藤百福さんは…、実に素晴らしいお方ですよね。
さて、お湯を入れて凝り固まったなんかわからない液体状のものを蓋の上に置き溶かす。
全てを混ぜ混ぜしてからに、いよいよ実食！
うん、まったくコクがない！というか味がない。あ、こんなこと書くと味覚障害を疑われるが、マジで味が薄い。これがハラールなのか？でも、これを買ったカレー屋のカレーは岐阜市内では自分にとって３本の指が入る、もとい３本の指に入る美味しさだった。そうとはいえ、どこか他所の国で作られている既製品だからその店に責任はないよね。
ということで本日より暫くの間、プータロー生活を送ることとなる。社会人となり初めての大型連休に突入した。
