氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

オレの話を聞けぇ~♫

多くはコロナによる自粛の影響だろうが、駅前飲食繁華街のとある店舗から、とうとうクラスターを出してしまった影響も多少はあるのだろう。とても年末とは思えぬ穏やかな夜が続いている。オマケに夜の9時には街の灯りが消えてしまうので、そうなると穏やかさも静けさにと更にダウングレードされ、当然のことながらそこに従事する者のテンションも穏やかならざるを得なくなる。ただ、その様な状況下でも、日々変化を提供していかねばならないのも自分の使命だとそう心得る。

 

わざわざ早朝から市場へ毎日、休みもなく通うのもそういった目的の為だ。ただ、そればかりではなく、自身のテンションを保つ為という理由もそこにはある。それに加えて仕入れには「機微」というものがあるからだ。ググればわかるが「容易には察せられない微妙な事情」と説明付けられるだろうか。

 

毎日、足繁く通えば、当然のことながらそこにある物を目にするわけだ。となれば、それが今日のものか昨日のものか、ひょっとしたら1週間前から並べられているものかという事がわかってしまう。となれば「容易には察せられない微妙な事情」が発動され、業者と仕入れ人の間には持ちつ持たれつの関係が生じる。わかるかな~?わかんねぇだろうな~?

 

ま、簡単に言えば、昨日のものを安値で買い叩くことが出来るということだ。こんなことをここで言ってしまうと、「じゃ、なんだ?仕入れに自信ありなんてことを言っておきながら、俺たちは昨日のものを食わせられているのか?」などと誤解が生じる恐れがある。

 

ここで一言いわせてもらいたいのが、何も鮮度が良いだけが美味しいというわけではないということなんだ。魚によっては熟成を経た方が美味しくなるものもある。それ等を全て見越した上での目利きというのが仕入れ人の本領であり仕事となるわけだ。

 

でさ、こんなウンチクはおいといて、人が市場で一所懸命と仕事をしていたら、嫁からLINEが来た。内容はと見ると「ごはん」の三文字だ。朝ごはんの用意が出来たから食卓に来いということらしい。

 

「なにゆーとんの。仕事やっちゅーの」

とすかさず返しておいた。例え日曜日だろうが、年末の最終日曜は市場開場日となる。で、そのことが一目でわかる様にと、市場の休開場日専用カレンダーがキッチンの一番目立つ所にバッチリと貼ってもある。というか、それちゃんと口頭で説明したはずなんだけどな~。

ってゆーか、なにもこっそりと出掛けているわけでもないし、そもそも車が無かったら不思議に思えよ。

 

仕事が終わり帰宅すると、食卓に朝淹れたものと思われるコーヒーがそのまま置いてあった。当然のことながら冷めている。せっかくなので、アイリッシュコーヒーならぬスコッチコーヒーと洒落込んでみることにした。が、やはりこの時季はアイスよりもホットの方が良かったかも知れない。氷を入れてしまった後なので、もう引き返すことは出来なかった。

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