氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

21世紀最後のテストは世紀末テストと呼ぶのだろうか?

午前仕事を終え、帰宅し、自宅自室にてPC画面に向かい、あんな事やこんな事を検索しながら独り妄想していると、玄関に来客の気配を感じた。慌てて画面を閉じ、恐る恐る様子を見に伺うと、なんのこたぁない。長女が帰宅しただけだった。慌てて損をした。いや、むしろ慌てて正解だったか?ふぅ、危ねぇ危ねぇ。

 

「おかえり」

「ただいま」

簡単な受け答えでも、帰宅した時に自宅に親がいるということが子どもにとって最上の環境だと自分は思っている。なにせ自分にはそういった経験が殆どない。母親が入院がちで自宅にいた事がまず無かったからだ。

 

ついでに、表に干してある洗濯物を取り入れていると、中から

「かんたん、かんたん」

と長女がつぶやく声が聞こえてきた。様子を伺いにいくと、ちゃぶ台の脚を立てプリントに向かって鉛筆を走らせている。

 

「宿題?」

「うん、そう」

宿題の内容まではわからない。ただ、在籍するのが特別支援学級だ。学年は中3だが、普通級と同レベルの問題を解くことは先ず以て敵わないだろう。宿題にもさじ加減が働いているものと思われる。

 

引き続き洗濯物に対峙していると、次女もたりらりら~んと帰ってきた。

「おかえり。というか、なんで二人ともこんなに早いんだ?」

毎日の楽しみでもあるネットサーフィンの時間が潰されてしまったではないか。

 

「だから、言ったやん。期末テストやって」

「あ、なんか、そんなこと言ってたな」

そういえば日曜日にお出かけした時に、期末試験があると聞かされていた様な気がした。

 

「というわけで、これからAちゃんと遊びに行ってくるし」

と、帰宅そうそうに出かける準備を始めていた。

「おい、おい。期末試験の最中じゃないのか?勉強は?」

返し言葉としては当然の質問だろう。いくら甘い親でも此処を見逃すことはない。

 

「大丈夫。明日は簡単なテストだから」

「簡単、簡単じゃないなんて蓋を開けてみなきゃわからんだろうが」

「取り敢えず電話してみるゎ」

 

もしもし…。

話し声が漏れ聞こえてくる。洗濯物を畳んでいると暫くしてからやってきて、

「やっぱり無しになった」

ということだった。お互いに「やっぱテスト中に不謹慎だよね~」となったそうだ。

てゆーか、約束する前に気付けよ。

 

で、直ちに勉強すると思いきや、寝転びながらBTSの動画を観てござる。

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「だめだこりゃ」

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