氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

『さんぷる工房』での攻防@郡上八幡

娘達の3年越しの夢を叶える為に郡上八幡へと向かった。かつてスキーを嗜んでいた頃には遠く感じられた彼の地ではあったが、今や高速道路の登場で降り口さえ間違えなければ「あ────────────────っ!」
と言う間に着いてしまう。醤油を借りにも行けるお隣の様になったと言っても過言はなかろう。

ただ、自分は例えお隣がお相手であろうがそこに到達するまでのプロセスを大切にしたい性分だ。結果、それで事に及ぶことなく惨敗を喫しようとも時間という概念を楽しみたいのだ。しかしながら車どころか戦闘機でも待てないというせっかちなお隣にも存分に対応可能なのでそこのところは遠慮なくおっしゃって欲しい。自分で何を言っているのかがよくわからなくなってきた。

要するに、例え高速道路が出来て行き来が便利になろうとも、自分は従来の下道派なのである。景色を愛で肌で空気を感じ、そして冷たいビールで喉をうるお…しはしない、というかハンドルキーパーゆえに出来ないものの、旅情を味わうには確実に下道だろう。長々と自分の想いを綴ってはみたが、おそらく閲覧者の殆どが興味ないだろうから今後一切、割愛する。

目的は蝋細工だ。蝋細工と言っても「お前も蝋人形にしてやろうか」の蝋細工ではなく、郡上八幡を代表する一大アトラクション、食品サンプル作りのことだ。ここで3年越しの夢を「吉田川への飛び込み」と答えた人はブッブー、高木ブー!はい、即座に退場。

初めての体験ともなれば下調べが必要だ。今や初体験をもネットで多くの感想を聞くことが出来る。巷に耳年増ばかりが増え、情報が錯綜する中、神経を研ぎ澄ませ、数あるサンプル工場の中でやっと一件を絞り込むことができた。

samplekobo.com

少し早めに自宅を出発したのが良かった。当初は、訪店し即座に予約を入れたにも関わらず、20分の待ち時間と告げられ正直ちょっと腐った。店内にはまだまばらにしか客がいなかったからだ。その時には「なぜ?」との疑問が頭を過ぎったのだが、 しかし、それから10分も経過すると、客の数もどんどんと増え始め、結局待ち時刻の20分を過ぎた頃には予約客で店内は人で溢れ、それにも関わらず次から次に押し寄せる大量の訪客に店は主戦場と化していた。とはいえ、既にステージ入りした娘たちにとってはその様な事はおかまい無し。無事、3年越しの願いを叶えてあげることができ、これで一つノルマをクリアすることが出来た。 令和最初の夏は輝かしく幕を閉じた。

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さんぷる工房

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完成品


残るノルマは宅の坊主と小三の時に約束した南知多ビーチランドのみとなった。当人がどれだけ嫌がろうが自分に課せられた使命として必ずやクリアせねばならない。