氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

台風対策・先ずは窓を閉めること

帰宅すると家の窓ガラスがダンボール紙で覆われていた。おそらく、というか確実に台風対策だと思われるのだが、以前NGを言い渡したのにも関わらず、また同じことが為されていた。

「家の内側に貼ってどーすんの?物は外から飛んでくるんだから外に貼らなきゃ意味ねぇだろうよ」
にしてもダンボール紙程度では焼け石に水かも知れぬ。まぁ、それでも無いよりはマシと思い口にはしたものの見届けることにした。というのも、以前はガムテープで雁字搦めに貼り付けてあったが今回は養生テープが使われていたからだ。ガムテープの時はそれを剥がすのにどれだけの労力を要したか…。

当の本人は貼り付けるだけ貼り付けて剥がすことは一切合切お任せという理不尽さに全く気が付いていないご様子だったが、今回、養生テープが使われたということは全くというほどそうではなかった様だ。忘れぬうちにまた台風が来ることを不謹慎にも願ってしまった。

荷物を置きに自室へと向かう。既に部屋は薄く暗がり視界は不明瞭だった。が、眼前の光景に唖然とした。
「やべっ!窓開けっ放しじゃん!」
出勤する折に気づけばよかった、と言うよりも気づかなければならない、いや気づけよ!
慌てて窓を閉めようと近づくと、足元にひんやり冷感敷きマットが敷かれっていた。いや、それを凌駕するほどのひんやり感♡

悪いのは自らにして人を責めるのは当然として宜しくないとはいえども、ガラスをダンボールで覆う前にちょっとは気にかけてよと痛恨の嘆き節を奏でるのであった。因みにそこに敷かれた布団もびしょ濡れ。空調の効かない夏場の密室で逢瀬を重ねてもそこまでにはならない。

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