氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

意地とメンツの「A5等級」

義兄家族が大晦日に義父母の元に集うらしい。要するに今日のことだが、それに合わせ宴会用の肉を買ってきてくれと嫁が言う。

 

「ついでだからあん子とあづ紀も泊まりに行かせていい?」

 

何がついでなのかはわからないが、いてもいなくても自分にとっては我が家の風景に何ら変わるところはない。どうせ今回も覚醒したまま新年を迎えることはないだろう。

 

それにもう冬休みに入っている。先方にさえ問題がなければ本人たちも行くことに吝か(やぶさか)ではないはずだ。

 

「いいよ」

 

肉を買いに行くことも泊りに行かせること、両方に対し3文字も使用して返答しておいた。歳末出血大サービスだ。

 

以前、義兄、因みに年下だが義兄に義父母の自宅で偶然に会った時に、

「いつも松葉ガニをありがとうございます」

と挨拶されたことがある。自分に向かってお礼を言うということは、義父母にお歳暮であげた松葉ガニが横滑りして義兄の元に渡っていたということだろう。一度あげた物がどうなろうが知ったこっちゃないが、出来れば知りたくなかった。

 

 

で、毎度のことだが、今回の肉も自分の懐から出すことになる。自分にも仕入れ人としての意地とメンツがあるので、そこは

「肉に向かってひれ伏せ!」

というくらいの物を用意出来なければ気に食わない。つまりは見たとおりのラインナップになるというわけだ。

 

 

A5等級「飛騨牛肩ロース 」500gに同じく

A5等級「神戸牛肩ロース」500g(ググるな)

 

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沖縄「琉球あぐー豚」肩ロース500gに

宮崎都城市「どんぐりの恵み豚」肩ロース500g

 

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これくらい揃えればメンツは保てるだろうが財布は間違いなく軽くなる。

 

ま、こんな感じで年に二度の貢物と年に一度の家族旅行をプレゼントして自らの地位保全に努めているわけだ。

 

義父母もアラナイと呼ばれる後期高齢者となった今、考えたくはないがそうそう先は長くないだろう。いつまで続くかはわからないが今しばらくは続けて行こうとは思っているのだが、もし百歳まで生きちゃったらどうしよう。

 

自分の年齢にもそろそろ向き合わなくてはいけなくなって来てるのかも。

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