『生♡』な「しるこサンド」は世界を平和に導くかも?
つーか、せっかく小牧市にまで行ったんだもん。絶対に行くよね。そう、小牧市といえばアレだよ、アレアレ!「松永製菓」だよ。「松永製菓」といえば全国民がご存知のように世界中から愛される「しるこサンド」を製造している会社だ。小牧市に行く機会がある度にほぼ義務感に駆られて行っている。
目的はもちろん「しるこサンド」を買うことだが、ただの「しるこサンド」ではない。「生しるこサンド」だ。この「生しるこサンド」は普通の「しるこサンド」と違い、製造LINEではなく手作業で作っている本格的な手作りなのだよ。よってお値段は少々、高めになるのだが、世の「しるこサンド」ファンならば絶対におさえておかねばならない逸品だ。
例によってGoogle先生に道を案内してもらいながら販売所を目指す。今でこそ通販で手に入れることもできるようになった「生しるこサンド」だが、発売当初は直接、買い求めにいかねば手に入らなかったのだよ。その販売所というのが当時、松永製菓の工場敷地内にあった「小牧国際ボウル」という、同社が運営するボーリング場に併設された「あんびすきゅい」という土産物店舗だった。
それが、二度目に伺った際にはボーリング場が姿を消し更地と化し、「あん・びすきゅい」だけがポツリと営業していた。その風景に違和感を抱き、
「なにか以前と風景が違うような気がするのですが」
と店員に聞いて初めてボーリング場が姿を消したことに気がついた。そして此度で3回めとなる。
「目的地は右側です。お疲れ様でした」
あれだけ信頼していたGoogle先生だったのに、どこだよここ。とみると、「松永製菓」の大看板が見える。どうやら工場敷地内に案内されたらしい。なんで?以前は「松永製菓」で検索したらちゃんと案内してくれたのに。改めて「あんびすきゅい」で検索してみる。するとなんということか!地図上の表示に「しるこサンドの森 あん・びすきゅい『閉業』」と書かれているではないか。
えー!だ。とはいえなにかの間違いかも知れない。取り敢えず行ってみよう。だが、到着して驚愕することとなる。そこには全く見覚えのない風景が広がっていた。
「中京テレビハウジング小牧」だと?
知らないうちに住宅展示場になってんじゃん。だが、待てよ。あれはなんだ?あの見覚えのある幟に書かれた字は?間違いない。「しるこサンド」と書かれているじゃないか!
店に入るとありましたありました。「しるこサンド」に「生しるこサンド」も健在。
3つ入りのアソートを手に取るとレジへと向かう。
「がらりと変わっちゃってびっくりしました。もう、買えないのかと思って」
「以前もいらしたことがあるんですか?」
「はい、もう常連です」
「中京テレビに敷地を貸してまだ1年も経ってないんですよ。だからこの店も新しいんです」
「あん・びすきゅい」は消滅したものの、新たに「パインツリーファクトリー」という名称に店名を変え営業を始めたそうだ。
パインツリーの由来はきっと松永製菓の松だろうと勝手に推測した。なにしてもこれで日本、ひいては全世界が安泰だろう。
そして、夜中の11時。自分は誰にも知られずこっそりと「生しるこサンド」をはむはむするのだった。
「つぶあん」は相変わらず絶品だった。今日は抹茶を楽しむとしよう。もうオレ、デブでいいや。