氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

25秒で10円掛かります

「ちょっといい?」

と嫁が呼ぶ。食卓に座り目の前に座るよう促された。正直、悪い予感しかしない。オ、オレ何かしたか?心当たりが多すぎて皆目見当がつかない。

 

「これ見て」

と言いながら、自分の目の前に封書を投げ出す。既に封が切ってあった。

 

「なんだこれ?」

中から書類の様なものを取り出ししげしげと見つめる。国民年金の納付書が入っていた。

 

「年金の納付書だな。で、これがどうした?」

「どうしたもこうしたも、年金って自動引き落としにしてあるよね?」

「あぁ」

「なのに、なんでこんなのが送られてきた?」

「さぁ?」

「でしょ?でさ、頭に来たからそこの電話番号に電話したんやて」

直ぐに頭に来る奴だな。

 

「そうしたらなんて言ったと思う?」

わかるわけない。

「なんて?」

「このお電話は25秒毎に10円掛かりますだって」

「あぁ、問い合わせした時によくある話だな」

「なんで金取られなあかんのやって思わへん?」

う~ん、電話をすれば普通に電話代を取られると思うのだが…。

 

「ほんでさ、担当者が出たもんで『すみません。これ25秒毎に10円掛かるって言われたんですが本当ですか?』って訊いたんやて」

「うん。それで?」

「『はい掛かります』って言われたもんで『じゃ、いいです』って切ったった」

「じゃ、年金の話はしてないのか?」

「うん。もう放っておくことにした。なんかあったらまた言ってくるんじゃないかな」

ならば最初から放っておけば良かったのに。

 

遅ればせながら新しく出来た市役所へ出向いた。用向きは長女の特別扶養手当の申請だったが、ついでなのでSNSでも話題となっている「市役所大食堂」を覗いてみた。

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もう、昼も1時を過ぎていたがそこそこ混み合っていた。ただ、自分は腹が空いていない。何か粋なスイーツでも無いかと覗いてみたのだが、残念ながらその様なものは取り扱いがなかった。よってすごすごと引き返し仕方がないので嫌々仕事へと向かった。

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