コ◯ダも良いが「カフェレスト杉」はもっと良い、PartⅢ
昼下がりのひととき、皆様どのようにお過ごしですか?我が家はといえば、娘たちの夏休みが始まり嫁は仕事が休み。女系に居場所を抑えられた哀れな家長は居場所を外に求めるのであった。まぁ、娘たちだけならばなんてこたぁ無いんだけどね。
行き先は第3回目となる「カフェレスト杉」だ。
どうにも落ち着くんだよ、ここは。ランチ時も過ぎれば慌ただしさもなく穏やかな空間に身を委ねることが出来る。ランチ時に来たことがないのであくまでも想像だよ。そもそもランチなんてやってるんだろうか?
戸を開けると案の定、穏やかどころか貸し切り状態だった。
そしてママはと探すとソファに腰を掛けて就寝中だった。
3回の訪問で2度もこの光景が見られるとは話題を提供してくれているようで何だか嬉しい。
「ママ、ママ、お客さんだよ」
そのまま放っておいてもそれはそれで話のタネにはなりそうだが、展開が読めないので起こしてみることにした。
「あぁ、いらっしゃい」
「すみませんね。気持ちよく寝てたところを」
「朝、早かったもんでね。ごめんなさいね」
パープルの髪色は相変わらずだ。
「お兄ちゃん、初めてかね?」
前回もそう訊かれた覚えがある。
「いえ、3回目です。すみませんね、印象が薄くって」
「あぁ、そう言われれば見たことある。前、もっと大きな車じゃなかった?」
初めて訪ねた時はハイエースだったので、恐らくそのことを言っているのだろう。
「そうです、そうです。なんだ、覚えてるじゃないですか」
「話は変わるけど、お兄ちゃん柔道詳しい?」
「詳しくはないけど好きです」
「じゃ、これ見て」
と新聞のラミネートした新聞のスクラップを持ってくると自分に手渡す。
「これ、私の孫」
「へぇ~、全国で準優勝ですか?!凄いじゃないですか」
愛知大・杉浦選手とある。ってことは、「カフェレスト杉」は杉浦の杉なんだろうか?
「頑張ればオリンピックにも行けるかも知れませんね」
「頑張って欲しいね」
「ところで、すみません。コーヒー下さい」
「あぁ、注文まだやったかね?ははは」
「ははは、はい」
ということで、愉快な昼下がりの一時だった。