いちご狩りがネタになる筈だったのに…。
かつてファミリーマートで一世を風靡したという「リッチフラッペストロベリー2017」が復活したというネタが朝っぱら、とはいえ恐らくまだ未だ宵闇に近い午前4時にネットをサーフィンをしていたら目に飛び込んだ。冒頭から衝撃的な始まりではあったが、そこまでの感動もなく、それどころかその商品のことを自分は一切知らない。
ただ莓というキーワードに引っかかり、「いちご狩り」で検索してみた。そういえば今年はまだ行っていない。今年どころか去年も一昨年も一昨々年も行っていないので正直、特筆することは何もない。
すると岐阜市のお隣、山県市に、本日5月16日最終日と書かれたホームページを見つけた。朝っぱらから雨降りだし、それも一日中降り続く予報だ。その後、とうとう梅雨入りしたとの報せを目にもする。ならば暇つぶしにいちご狩りもいいじゃないか。ただホームページには前日までの要予約と書いてある。開業時刻の午前9時を待ってダメ元で電話をしてみた。
「よろしいですよ」
マッハで快諾だった。まさかGWも開けて5月の中旬までいちご狩りができるなどと誰も思っていないのだろう。自分もまさしくその1人だった。ということは他に予約客がいない?後は想像に任せる。
「いちご狩りに行くぞ」
と次女に伝えると想像に易く猿よりも猿らしく小躍りして喜んでいた。が、その後に自分の元に神妙な面持ちでやって来た。
「あん子、お腹が痛いって」」
「え?」
不安が過る。
「熱は?」
「37.5℃」
「じゃ、あかんやん」
せっかく最終日に滑り込みで予約を入れたいちご狩りだったが、舌の根も乾かぬうちにお断りの電話を入れた。
「すみません。家族がひとり発熱しまして、他は今のところピンピンしてはいるのですがご迷惑をお掛けすることになるかも知れませんのでキャンセルをお願いします」
予約に引き続きキャンセルも速やかに快諾して頂いた。全く申し訳ない。
取り敢えず保健所に電話をして対応を伺うと、明日の朝にまだ熱がある様でしたら、検査対応が可能なお近くの医者、若しくは掛かりつけ医に電話をしてご相談下さい、との返答をもらったので一先ず様子を見るしかなさそうだ。
ぬか喜びさせてしまった次女には本人も辛いんだよと言い聞かせ、近所のファミリーマートに行き「リッチフラッペストロベリー2017」で我慢してもらった。
話が振り出しに戻ったがなんとかなだめることが出来たかと思う。
ただ本人曰く、いちご狩りに行けなかったことが残念なのではなく、あん子と一緒に行けなかったことが残念だったということだ。自分ひとりだけだったら行く気は無かったらしい。