氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

人生始めての高級食パンとの出会い

不覚にも二度寝をしてしまった市場の休場日。最近は深夜までの業務なのでたまにはこんな事があってもいいよね。いつもは多くて4時間しか寝られてないんだから。

 

次女がそろそろ家を出る頃だ。顔が見られれば必ず「いってらっしゃ~い」と言う様にしている。布団から出て台所に向かうと、嫁が自分の姿を見つけビクッと驚く。

 

「なんでおるの?」

「なんでって休みだから」

「あれ?今日は何曜日?」

「水曜日」

「あ、そうか。ごめん、コーヒー淹れてない」

 

市場ではコーヒーが飲み放題なので、仕入れがある日は自宅で飲むコーヒーは必要がない。自分は朝一のコーヒーが無いと身体が震え呂律が回らなくなり幻覚症状が起き被害妄想に走るのだ。なわけない。

 

「いいよ。自分で淹れるから」

それくらい自分でも余裕で出来る。

 

「朝ごはん、それでいい?」

「それって?」

「それ」

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どうやらチラシの上に置かれた食パンのことを言っているみたいだ。食パンが1枚の半分になってそこにある。裏返してみるとどうやらそれは食パンの耳、それも王様部分の様だ。

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我が家では出された食い物にいちゃもんを付けないというのを家訓として子ども達にもうるさく言っている。言っている手前、出された物に自分自身がいちゃもんを付けるわけにはいかない。

 

そして傍らに何やら紙バッグが置いてある。中を覗くと食パンが一斤入っていた。

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袋には「銀座 に志かわ」と書いてある。よくは知らないがきっと有名なパン屋なのだろう。

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「これどうしたの?」

「もらった」

「このパンもこれなの?」

「そう」

「そっか…」

 

果たして本体といえる部分は誰がどの様に消費するのだろう。考えても仕方がないので有り難く「銀座 に志かわ」のパンの耳の王様を頂いておいた。

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美味しかった。

 

「あれだけでは足りないでしょう?これもあげるゎ」

と昨日に同じく小袋を渡された。

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中を覗くとそこには『あんまん』の姿が。そして今度こそは『つぶあんまん』だった。

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嫁、グッジョブ!これさえあれば一日を乗り越えられる気がする。なわけない。

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