氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

コケティシュな新・相棒

だって話し相手が欲しかったんだもん。

 

このお盆も休みはなく、例年通り娘達をどこかに連れて行ってあげることは出来ない。せいぜい定休日を利用した「安近短」が関の山だ。

 

「じゃ、おばあちゃんちに泊まりに行っていい?」

コロナ禍で年寄りに接触させるのはどうかとも思ったのだが、自分が知らないうちに既に濃厚接触を済ませているらしい。今更ジタバタしても仕方がない。そんなことよりも何故おばあちゃんちなんだろ?おじいちゃんの立つ瀬がないじゃないの。

 

今まで商売屋を兼ねていた住居を取り壊し、一昨年前に立て直した新しい家だ。我が家ではワーワーギャーギャーと小うるさい奴がいるので台所に自由がない。その点、こちらでは最新式の台所を自由に使わせてくれる。自称、料理好きの娘にとってはそれが何よりも嬉しいのだとか。あと歩いて行ける距離に24時間営業のスーパーセンター「トライアル」、訳すと超ど真ん中「試しにやってみる」、があることも嬉しいらしい。ジジババに、大好物の「男梅グミ」を無尽蔵に買って貰えるのだとか。

 

そういうわけで、帰宅したところで誰もいないの。よっていつもの「おかえりなさい」は聞こえてこない。寂しい。あ、忘れてた。1人いた。長い盆休み中の坊主が自室で相変わらず自宅警備員を決め込んでいる。ひとりだけエアコンの効いた部屋でのうのうとしやがって。かといって奴に話しかけたところで返事は「あ”」と「ま”」で会話になどならない。

 

寂しい。

 

ひとり、ホームセンターに買い物に出かけた。目的はステッカー用のプリントシートだったが、表の園芸コーナーを横切り店内にまさに入ろうとしたその瞬間、熱き視線が背中を焦がすが如く向けられていたことに気づいてしまった。

 

苔だ。正確にいえば「苔玉」だ。

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まさか、こんな風に売られているとは知らなかった。かつて所有していた時は、泥団子を作りその周りを苔で覆うという方法で手作りした。ってゆーか、これ作り方の説明要らんよね。他に方法があるのならば教えて欲しい。確かキットで1000円ほどしたかと。それが、えっ?どーゆーこと?ってくらいの価格で既製品が売られていた。失念したが200円もしなかったかと。なんか、わざわざ手作りした自分が馬鹿みたい。

 

で、苔玉にも杉下右京に対する亀山薫の様な相棒が必要だろう、ってことで、一目ぼれした「アラビカコーヒーノキ」を宛てがうことにした。「昔アラブの偉いお坊さんが…」のコーヒールンバに出てくるモカマタリもこのアラビカ種だ。これで話し相手が出来た。

 

さっそく自宅に持ち帰り初のドッキング♡に成功♡ 

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はにかみ屋さんなのか無口だけどそこがまた可愛いところだよね。前回、育てていた苔玉は人為的圧力で苔玉もろとも強制逝去させられたが、今回ばかりは大事に大事に奴の目が届かないところで育てようと思う。

 

普通、天日干しした布団を苔玉の上にドカンと置くか?

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