氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

郷愁のRock 'n' Roll『オムライス』@福助支店

「焦るんじゃない、俺は腹が減っているだけなんだ」

 

風邪気味で今ひとつ体調も胃袋も思わしくなかったここ数日だったが、ここらで敢えて言わせていただこう。

 

かーんぜーん!復活!

 

となれば無性に胃袋に何かを詰めたくなった。ただ何でもかんでも詰めれば良いというものでもない。何を詰めるかによって自分のセンスとアイデンティティが問われるからだ。

 

「じゃ、期限切れのパンか弁当じゃね?」

はい、アイデンティティから辿るなら確かにそれも一理ある。ただ、ここは自分がどれだけ家庭でぞんざいな扱いを受けているかをお披露目する場ではない。

 

「俺は今、何腹なんだ?」

条件は職場から歩いていける範囲と決めた。駅前繁華街だからランチが出来るところなど腐るほどある。ただ誰もが知るチェーン店や、喫茶店のひねりの無いランチでは今の自分を満たす要素は全くない。

 

軽快にネット上で波乗りをしていると、ふと目に飛び込んで来た写真があった。

『オムライス』だ。昨今はやりの『ふわとろオムライス』とは一線を画すシンプルかつ、オーソドックスなオムライスを見るや、途端に腹がオムライス腹になった。

 

そして空腹に耐えつつも何とか腹ばいになりながらたどり着き最後の力を振り絞るが如く勢いをつけ左手から入店した。

 

ここがお目当ての「福助支店」だ。

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福助支店

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店内



メニューには麺類の他に丼物や洋食のラインナップがある。

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麺類の『にごみ』が気になったが、ここは当初の目的でもあった『オムライス』を注文。ただ、それだけでは芸がない。飯を喰うのに芸がいるのかと訊かれりゃこの際「ほっとけ」と答えておこう。

 

バロメーターと言えるものがあるならば、そこはやはり『中華そば』だろう。『オムライス』と一緒に注文してみた。厨房では店主ひとりが料理を作っている様だが、二つともほぼ同時に出てきた。まぁ、『オムライス』に麺が入った『スープ』が付いて来たと考えることにしよう。

 

『中華そば』はあっさりとした優しい味わいで、おそらく出汁のベースはうどんに使われているものと同じものだと推測する。

 

「何杯食べても食べ飽きないといった軽さが自分にはいい。よし、合格」

 

さて、メインディッシュの『オムライス』だ。郷愁をそそる見た目に亡き母親の思い出が重なる。その様な思い出はないが、そういったイメージをもたらす『オムライス』だ。中身は普通にケチャップ味のチキンライスだったが、なんと!大ぶりに切った鶏肉がゴロゴロと内包されている。実に食べごたえ、噛みごたえがある『オムライス』だ。

 

「これはまいったな。まさに『オムライス』のロックンロールだ」

 

さて、ただネタを探す為の身を呈した「食レポ」は如何でしたでしょうか?それでは次回、「福助本店」編をどうぞお楽しみ下さい。嘘。どうやら本店は既に廃業しこの支店を残すのみだとか。その名と暖簾を守り続けるのにはきっとそれなりの理由があるのだろう。

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