氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

おやつ爺いとランチ難民デュエット

おやつを愛し、おやつと共に生きおやつと共に死ぬと豪語する、Facebookに3時のおやつをアップすることを生き甲斐としている通称「おやつ爺い」が、こともあろうか自分を食事に誘えと言ってきた。


いいかい?奴が食事に誘ってきたわけでなく、此方から食事に誘おうといった意思をみせたわけでもない。それなのに「誘え」ってどゆこと?


まぁ、仕方がない。自分が見放したりしたら友達がいない彼のことだ。グレるには歳を食いすぎているが、たまには外に連れ出してやらないと一生、自宅から出たくないなんて言い出しかねない。ま、そうなったところで自分が気に病むことではないのだが、自分はそうは思わなくとも彼にとってはたったひとりの友人なので、彼が亡くなった時に初めて自分に何らかのプラスが生じると期待しているのだよ。


「行きたいところがあったら教えろ」

とメッセージすると、

「どこでもいい。映えるとこなら」

だと。爺いのクセにキャピッてんじゃねぇよ。


映えを狙うならあそこだろう。が、あそこには駐車場がない。致し方なしとコインパーキングに車を止め店へと徒歩で向かう。


「GRRNIES(グーニーズ)」は以前から行ってみたかった店だ。

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ハンバーガーがメインだが、インスタ映えするドリンクやスイーツなども取り扱っている。テイクアウトをやっていることもあり、店の前に路駐する車が後を絶たない。ところがだ、いざ店に入ろうとドアに手をさしかけると、そこには「テイクアウトのみ」の張り紙が。こんな40℃にも差し掛かろうというクッソ暑い日に外で食えというのか?車の中?アメリカンなハンバーガーを車の中で食えというのか?そっこら中にバンズやらパテやら野菜やらがボロボロと飛散し悲惨なことになるゎ。よって却下。


「どうするよ?」

心配するな爺い。

「そんな時の為にほら、そこ。ベトナム料理店があるだろ」


ほんの数十メートル南下した角にある、そのベトナム料理店「フォークチ」も行ってみたいと思っていた店だ。調べによれば水曜定休となっている。安心安心ひと安心、と「天才クイズ」の主題歌を口ずさみながら向かう。


「やってないんじゃない?」

心配するな爺い。

「やってるだろ、ほらっ!って、やってね~」

看板が先ず点いていない。入り口の扉も固く閉ざされている。

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もう、あかん。コインパーキングに車を止めたのがアホみたいじゃん。取り敢えず駐車場から車を出すと住宅街の込み入った所に車を一旦車を止める。

「確かこの辺りに食堂があった筈だぞ」

と検索をかけると「一八食堂」が見事にヒット。早速、Google先生に道案内をお願いした。「ナビ開始」のボタンをポチッとな。


「目的地に到着しました。お疲れ様でした」

って、まだ移動してないよ!いきなり到着ってどこでもドアか!


「え?どこだよ」

キョロキョロと周りを見回し、再び地図画面に目を落とす。「一八食堂・定休日」となっていた。


つーか、弥次喜多コンビじゃねぇんだぞ。珍道中は求めていない。

 

 

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