氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

『どてみそうどん(冷)』を考える@15年ぶりの「どんどん庵」

丸亀製麺」がまだこの世に無かったとき、東海地方に住むうどん好きがこぞって訪れるのは「どんどん庵」だったはずだ。「丸亀製麺」と違って麺を湯煎するのも自身でやらねばならないとう画期的な方式には、デリケートなお手々の皮膚が何度も熱い思いをさせられたが足繁く通ったものだ。まだ幼き息子が熱がるのを喜ぶ姿を見たいというのも理由の一つだった。

 

東海地方以外に在住の民にとっては「どんどん庵」ってなんじゃらほい?だろう。ただ「サがミ」は聞き覚えあるのではないか?「どんどん庵」は「サがミ」に同じく「サガミホールディング」傘下のセルフうどん方式で展開しているうどん屋で、あろうことが東海三県にしか存在しないらしい。

 

因みにセルフうどん方式を日本で初めて導入した飲食店は岡山にある「手打ちうどん名玄」だということは有名らしいのだが、行った事もなければ況してや食べた事もない。当然、名も知らなかったが検索したらその名が出てきた。

 

あの頃、3「つ」だった坊主も「つ」が取れてから8年が経過し、今では18、今年19になる。熱がるのを見て未だに笑おうものなら、頭を鷲掴みにしてそのまま湯煎に突っ込んでやりたくなる程に憎らしくなってしまったが、最近は一緒に食事に行く機会もとんと減ってしまったので、恐らく二度と笑われることもないだろう。

 

相変わらず前置きが長いのだが、要するに約15年ぶりのブリブリに「どんどん庵」に行ってきたということが言いたかっただけだ。

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久しぶりの「どんどん庵」は何から何まで変わっていた。どう変わっていたかという事を事細かに説明するには15年という歳月は余りにも長すぎた。ただ、これだけはひと目見てわかってしまった。湯煎を自分でする方式は既に終っていたということだ。要するに熱がろうにも熱がれなくなってしまっていたのだ!

 

ま、それならその方がいいに決まっているので文句を言うどころか全力で「どんどん庵」を褒めてやりたい。

 

メニュー写真のインパクトを含め、中部圏人のアイデンティティをも見せつけんが為、自分が注文したのは『どてみそうどん(冷)』だ。

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冷たいうどんの上に豚の小腸やコンニャクを味噌や酒、砂糖等々で煮込んだ『どて煮』が乗っかっている。あまつさえ温泉卵までもがトッピングされるという、「どんどん庵」らしからぬゴージャスなデコレートだ。

 

して、お味は?

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まぁ、想像通り「どて煮」味だったね。無理やりイメージを作り上げるとしたならば、小学校時代の学校給食に出たソフト麺に肉味噌をぶっかけた様な味わい?そこに食感よく味噌で煮込まれた豚の小腸やコンニャクに、より味わいをまろやかにすべく温泉卵が添えられた、とまぁ、そんな感じの味わいだった。

 

可もなく不可もなく。それこそが「どんどん庵」のアイデンティティと15年ぶりに訪れてわずかばかり安心したのだった。では、また15年後にお会い致しましょう。その時にまだお互いが存在したならばだが。

 

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