今生の別れとなりうるか。滋賀を旅してゴメン!
比叡山延暦寺にはお目当ての「根本中堂」が改修中とういうことで煮え湯を飲まされた先日だったが、どうにも腹の虫が収まらない。比叡山ドライブウェイ代の1,700円と拝観料の1,500円を耳を揃えて返しやがれ!「端数が出るので耳が揃いませんがどうしましょう?」。この際、断腸の思いで四捨五入でも可。
というわけで、此度こそはと延暦寺のライバルと誉れも高き「天台寺門宗園城寺(おんじょうじ)」通称、「三井寺」を訪ねた。ライバルと言われる所以だが、元は同じ天台宗だったのが、いわゆる宗教対立により山を下り「園城寺」に拠った者が「寺門」、山に残ったものが「山門」とされたことだ。イスラム教でいえばスンニ派とシーア派のいざこざと一緒で、実際に武器を取って戦った歴史がある。その代表的僧侶が有名な「武蔵坊弁慶」だ。
駐車料金500円。拝観料600円と延暦寺と比べればリーズナブルだが、やっぱりお金は取るのね。ただ、いい。凄くいい。個人的には延暦寺の5倍いい。
国宝に重文も惜しげもなく観せてくれる。数々の仏像にしても延暦寺の様にガラス越しではなく直に拝ませてくれる。(ただ撮影は不可)
前者が覗き部屋ならば後者はストリップ劇場だ。い、行ったことないから、し、知らんけど。
しかし、ここにしてもコロナ禍中でも無ければ平日であろうがもう少しは賑わっていたことだろう。相変わらずのバエ放題。その場にいたのはスマホ片手にうろうろとアングルに拘りうろつくおっさんや、本格的一眼レフを首から下げた見た目で100%オタクとわかるくらいの者だ。
ただ4つある国宝のうち、「新羅全神堂」は少し遠くにあるし、「勧学院客殿」と「光浄院客殿」は一般公開していない。つまり観られたのは「金堂(こんどう)」と呼ばれる本堂だけだ。
ケチ!どケチ!仕方がないからその他もろもろの重文で我慢してやろう。
三井寺を訪ねたのならば命がけで寄らねばならぬ場所がある。「三井寺力餅本家」だ。
見て見て~♡
この魅力的なフォルムぅ♡
世のスイーティー、スイーツァー、スイーティストをルックスから虜にしてしまう、例えて言うならば「Misハルク」だろうか。
もちもちの食感に隠されたジャリジャリとした甘い食感。細かく固形化した何かしらの糖分は恐らく三温糖だろうか。周りをぐるりと取り囲むはきな粉と青大豆と抹茶を粉状にしたものらしい。
一気呵成に平らげると、抹茶を啜り「ふぅ~」とひとつため息をつく。時刻は12時に差し掛かろうとしていた。そろそろ昼飯の時刻だ。