氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

恋する『信濃屋』&紅葉の名勝@『虎渓山 永保寺』

何故その行動に至ったかは僕自身、記憶が曖昧だ。ただ、今それをやらなければいけないと、僕の心の奥底に向かって囁く声が次第に大きくなり始め、やがてそれが本来、その役目を果たすべく耳へと届くまでになった。それは「思い出せ、思い出せ」とひたすら同じ言葉を繰り返すのみだったが、心を突き動かすには十分な説得力があったのだろう。ふと、気が付けば僕は多治見市にいた。

 

記憶ジャンパーもここまでくれば重度の認知症。もう駄目かも知れない。というわけで、今回はかつて日本一暑い町と呼ばれた多治見市からお届け致します。

 

存在は忘れることが出来ずとも、肝心のお味を忘れてしまうとは何たる不覚。多治見市には「ころうどん」発祥といわれる『信濃屋』と呼ばれる麺類専門店がある。

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信濃


元々「ころ」は「香露」と書いて「ころ」と呼ばせたのが「ころうどん」の始まりだ。中京圏には馴染みが深いかも知れないが、お外の方々にはチンプンカンプンピーな話かも知れない。軽くスルーを願います。

 

というわけで、その『信濃屋』を急訪したわけだ。

 

 

 

 

 

 

 

休みだった。

 

下調べがなってなかった自分の所業を恨む。ってゆーか、その場で調べてみたら営業日が週に3日だって。ただし、例え営業していたとしてもありつけるとは限らない。行列ができ、あっという間に売れ切れてしまうことも往々にしてあるからだ。営業日数も含め、そういった点に於いてもプレミアムなうどん屋ということになる。因みにここのうどん、茹で時間は1時間だと。

 

傷心の癒しにも多少はなろうかと、せっかく多治見市まで来たからには紅葉の名勝「虎渓山永保寺庭園」を訪ねてみようと思い立った。折しも雷まで聞こえる土砂降りの中、人っ子ひとりいない庭園は、片手に傘ではあったがナイーブデリケートセンシティブな中年男の心の癒しには確実になった。惜しむらくはまだ3分程度の色付きであったことか。

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次第に雨も上がり、チラホラと人の姿も見られる様になり、駐車場に警備員が立つのを見てその場を後にした。運良く雨が貸切状況を演出してくれた様だ、とポジティブに捉えることとしておこう。

 

写真はかつて伺った時に撮ったもの。

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因みにうどんではなく、もう一方の名物「中華そば」だ。かなり個性的な麺だがこれもまた必食の価値がある。