どうせ抗うならば重力に抗え・明日のために(その1)
身に付いた習慣というのは恐ろしいもので、市場へ行く必要がないのにいつも通り午前2時50分には目が覚めてしまった。…といった、表現は自分自身、使うことがよくあるのだが、一体全体、何を以て恐ろしいのだろう?ふと、夜中にそんな疑問が頭に浮かび、二度寝しようとしたのに頭が冴えて結局、寝られなくなってしまった。
残務処理があったので、どちらにしても会社には顔を出そうとは思ったのだが、せっかくだからその前に市場へ寄り、長い休暇に入ることを直に伝えに行こうと思い立った。
やはり想像した通り、平常時と比べ顧客も荷物も明らかに少ない。閑散とした風景からはその先にいるべき飲食店利用客の少なさが想像出来た。買い物に来たわけでもなくただ挨拶に見えただけの方も数人見受けられたのには、その律儀さに人柄が垣間見られ自らに重ね合わせてしまう。たまには自分で自分を褒めてあげたい。
人の力でどうしようもならないことを不可抗力というならば、今のところ全世界は不可抗力に対峙しているわけだ。かと言って身動ぎもせずじっとしているのは自分の性分にない。。
自身のことは勿論、休校に入り久しく運動らしい運動もしていない娘達のことは余計に気にかかってしまう。ここらで一肌脱ぐか~、と連日に渡りドアのアウトに連れ出した。
とは言っても先日、登ったばかりの斎藤道三ゆかりの「鷺山」だけどね。他所の人に子守りにどうかと推奨しておいて、自分がやってないではイカンでしょ。
すっかり準備を整え、娘達を車に誘う。車を走らせ山の麓にある駐車場に止めると、
「山?山やんね、ここ。また山?」
と案の定、そう訊かれ眉間にシワを寄せる。
「そう、見た目通りだ」
「やっぱな。ペットボトルに水を汲む音が聞こえてきたからそんな事かと思ってた」
本来ならば今日、中学の入学式が執り行われるはずだった次女だ。中学生にもなれば勘も鋭くなる、のか?
「ははは、バレテーラ!そんなら潔くついて来い!」
と嫌がる長女をも観念させ、いざ登頂。
ま、登山というよりも小高い丘を登る印象なので、長女もそれなりに楽しめたご様子でよかったよかった。
前回は桜もまだまだ満開には至らず目の保養には今一歩及ばなかったが、今回は中腹からの風景も中々の見応えで満足。
お腹もそれなりに満足したところで滞在時間約1時間でさっさと家路についた。
因みに本日の予定は今のところ全くの未定。