氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

リフレシュデイはキレイキレイにしましょうデイ

何日ぶりの休みだったろう。まぁいい。数えるのも面倒くさい。とにかく目まぐるしい数日間だった。

 

人によってはどうせ収入が減るのならば雇用調整で休みをもらった方がマシと考えもするだろう。ただそれが平時ならともかくとして、「ステイホーム」、飼い犬ならば「ハウス」を言い渡されている時だ。自分の様なアウトドアマンがその様な生活に我慢などできようものか。たとえボロ雑巾の様にくたびれようが仕事をしていた方がいい。

 

とはいえ、休みがないと出来ないことも多々ある。まずは洗車だ。目と鼻の先に駐車場を借りている。が、普段は商用車で出かけることから自家用車の出番はなく野ざらしとなっている。早朝に市場へ向かい、帰宅するのは暗くなってからなので久しぶりに明るいところで愛車を拝む。

 

悲惨なことになっていた。この4月が飛来のピークとされている黄砂とカラスの物だろうか?大きく白い鳥の糞で車のあちらこちらがマーブル色に彩られ、まるで前衛芸術作品が如く異彩と異臭を放っていた。真上に電線があるわけでもないのに何故ピンポイントに落とすかなぁ。

 

お次は自らの散髪だ。理美容業界も飲食店同様、コロナ禍にあって三密の矢面に立たされている。とはいえ、対面商売をする手前、身だしなみには気を遣わねばならない。前髪が伸びすぎて見た目に鬼太郎もどきだ。取り敢えず店を訪ねてから入店するかどうかを判断することにした。

 

駐車場には車が1台。比較的広い店内にはお客が一人のみ。状況から判断するに問題なかろう。店内に入るとスタッフが飛んできて手を出せと言う。そして消毒液をおもむろに吹きかけられた。然るべき対策はちゃんと取られている。

 

「いやね、休むと困る人も中にはいらっしゃるじゃないですか。正直、自分達の方が感染リスクは高いから休みたいっちゃ休みたいんですけどね」

と、サラリーマン店長がぼやいていた。まぁ、会社の方針には抗えない立場は共に同じだ。

 

「それに引き換えクソパチンコの野郎は休んで困る奴なんてどうしようもないクソ連中ばかりですからね、ふざけんな!と言いたいですよ」

言い得て妙。お客の面前で口は悪いがこんな時だ。よしとしよう。

 

お次は同じく髪切りネタだが娘達を美容院へと連れて行った。入学式も始業式も迎える目処が立たない中、自分に同じく髪だけが無駄に伸びる毎日だ。ふたりともリアル貞子の様になってしまっている。

 

美容院は貸切。窓は全て開け放ち、入店すると先ずは手を洗うことを強要された。

 

「コロナの話が出始めた頃でもそこそこ忙しかったんですけどね、ほら岐阜大学の医学部に感染者が出たとたんにガランとしちゃいました」

だそうだ。たまたま岐阜大学医学部の近くにあるというだけでこの有様だ。これもまた風評被害と言えるのかも知れない。お気の毒に。

 

ただ娘達にとっては昨今にはなくリフレッシュが出来たことが父親にとって非常に嬉しい。労働対価とも言える有意義な休みを過ごすことが出来たと思う。f:id:Croquis009:20200430125601j:image

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