氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

ポリシーの行き着く先@「はなこ」に見る自らへの戒め

正午も過ぎる頃になると、さてそろそろと思う矢先に「今日はどこに行くの」と昼食を催促される。休日にはありきたりの風景なのだが、休みが重なるとそれも連日に及ぶ。キミたち、親の財布の中身をそこまで当てにしないでくれたまへ、とは思いつつ、たまの休みくらいはとついつい紐が緩んでしまう財布であった。そんな財布ならば要らん。誰か1千万くらいで買ってくれんかしゃん。

嫁は仕事で不在ゆえ、自分とグリコ飴な娘達、そしてオマケの坊主4人で出かける。説明するまでもなく、これもいつもの光景だ。そもそも我が家は5人家族なのに5人乗りの車が存在しない。

行き先も決めず取り敢えず車を走らせる。頭の中で浮かんでは消して浮かんでは消してと行き先の候補を絞り込む。よし!ここに決めた!閃きが良しと出るか凶と出るかは行ってみないとわからない。

「おまえ、今、超腹減ってるだろ?」と坊主に尋ねる。
「あ?あまり減ってない」
「いや、そんなことはないだろ。絶対に腹が減っているはずだ」
「減ってねぇって」
「またまたぁ~、減ってるクセに~」
「あ”~、めんど。じゃ、減ってるでいいゎ」
「よし、よし」

ってことで向かった先はただの漫画喫茶。店名は「はなこ」。ネットで見て一度行ってみたいと思っていた店だ。「はなこ丼」なる看板メニューの他に「爆盛り肉丼」なるメニューが存在する。そう、実は漫画喫茶としては想像が出来ない、大盛りを歌う漫画喫茶なのである。

「この、『はなこ丼』が売り物らしいぞ」と知りもしないのにオススメすると、
「じゃ、オレはそれでいいや」と席を立ったそのスキにメニューにある「普通、中盛り、大盛りのいずれかを注文して下さい(いずれも無料サービス)」に便乗し、大盛りを注文してやった。この世知辛い世の中にこれほどまでに子を思う親が果たしているだろうか?いや、断じて居ない。

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はなこ丼

結果は見て然るべき。

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お残しは許しまへんで by 忍たま乱太郎



「もう、無理。食えん。残り食べて」
「残せばいいじゃん」
「食いものは残したくない。それに絶対に残すなって、言ったのは親父だろ」
確かに自分のポリシーとして食べ残しは絶対にしないと決めている。ただ、その余波が自分にまで及ぶとは想像していなかった。それほどまでに『はなこ丼』の大盛りは熾烈を極めたものとなってしまった。

子思いを自称するならば、これもまた子を育てる上での試練であると自らに任じ、残りは親としての責任を果たすべくみごと完食を遂げてやった。

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完食!


てかふつう高校3年生にもなれば十分に育ってるだろ。

 

ただ、申し訳ない。あまりにも身の程知らずだった。が、今回のことは非常に勉強にもなった。身の丈以上は望んでならぬと肝に銘じた1日となった。というか、

イタズラ心が過ぎました。

 

因みにバッドジャンキーな娘達は唐揚げポテトフライのセット。極めてふつーなオーダーであった。

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唐揚げポテトセット

hanak3.wixsite.com