氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

謎が謎を呼ぶなぞなぞ@嫁の思考

日曜日の朝、ひとり寂しく朝食をとっていた。すると隣室を隔てた戸の隙間から「にゅ~」と手が差し出され、その指先にはプリントが摘まれている。前腕に浮き出た静脈から嫁の腕だということは直ぐにわかった。でなくともその所作でわかる。娘達ならばその様なことはしない。

 

学校からの連絡事項と思いきや、どうやらテスト用紙らしい。白紙で渡されたところを見ると勉強を教えてやってくれといった意味か?若しくはお手並み拝見といったところだろうか。

 

どれどれ…

問題1、いつも何かにチャレンジしてる国はどこ?

なんだ、これは?真面目な問題か?だったら「してる」ではダメだろ。ここはちゃんと「している」にしないと。

 

「あづ、これって学校の宿題かなにか?」

嫁に同じく隣室にいる次女に問うてみる。

「なにが?」

本人も自分にプリントが渡されていることを知らない。

「これってクイズだよな?」

 

どれどれ、と次女がやって来て

「あ~ぁ、これね。宿題じゃないよ。なんでお父さんがこれ持っとるの?」

「なんで、って言われてもあんたらのお母さんから渡されたんやん」

「あ、そう」

 

ただ面白かったので挑戦してみることにした。全くわからん。

 

「この8番の『どこに就職してもすぐに首になってしまう虫は何?』って問題ね、A美のお父さんが『かいこ』って言ってたよ」

「あ、なるほどね~。多分、それ正解だゎ」

「でね、10番の『透明人間は、履歴書の職業欄にいつも何と書くでしょう?』ってのは『むしょく』だってさ。A美のお父さん、けっこう頭いいね」

「うん、ほんとやね」

 

A美ちゃんのお父さんはコロナに関係なくそれ以前より自宅に滞在し、その代わりにお母さんが近くの工場へ働きに行っている。その事を知っているだけに何とも言えぬ気分にさせられた。しかし、嫁は何を思ってこのプリントを自分に渡したのだろう。

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