氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

生誕20820日の軌跡&奇跡

誕生日わず。終わったことを蒸し返すのは嫌いなので、今更おめでとうは要りません。ごめんけど。

 

ただ、ちょっとばかり贅沢なランチを楽しみたかったんだな~。

 

おっと、こんなところに「なか卯」のクーポン券が4枚もあるではないか。確か3月の最終日曜日に、坊主の学生生活最後を記念して「なか卯」に行ったときにもらったものだ。確かではなく、確実にその時にもらった。

 

「よし」とばかりに「なか卯」では初となる「ドライブスルー」で「テカアゥ」を試してみようと思った。別に記念日は「なか卯」で、と決めているわけではないのだが、何かにつけて記念日は「なか卯」を利用することが多い。

 

「えぇと、和風牛丼の並を二つと、牛とじ丼の並をひとつ下さい」

説明しよう。「牛とじ丼」とはただの牛丼を卵でとじてあるものだ。

 

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食べたことはないが物は試しと注文してみた。

 

「これいいですか?」

と唐揚げ2ヶサービスのクーポン券を3枚、こだわり卵サービスのクーポン券を1枚出した。

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「あ、ごめんなさい。3枚しかご利用頂けません」

「あら、そうなの?唐揚げだけでいいです」

誕生日プレゼントに卵1個くらいよこせよ、と言いたかったが大人気ないので渋々やめておいた。大人気と書いて「おとなげ」と読む。「だいにんき」ではないので念の為。

 

せっかくだから、近所の桜の咲き誇る公園でのんびりとベンチにでも座って食そうということになった。ところが次女が中々、車から降りてこない。

 

「だぁってぇ~、知っとる子に会いたくないもん」

然もありなん。場所が場所、小学校の通学区域の真っ只中だ。卒業したとはいえ、後輩や同級生に顔を見られることが往々にしてあり得る。

 

「大丈夫だって。たかだか30分の間じゃん。会う確率の方が余程低いって」

周りを見回しても猫の子一匹歩いていない。むしろ猫は歩いていても猫の子が歩いている方が確率としてはもっと低いんじゃねぇの?まぁいい。

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青空の元、桜を鑑賞しながら「牛とじ丼」で迎える誕生日、それも最愛の娘達と過ごせた一日はコロナという人生最大の敵と戦う渦中にあり、それも含めて一生忘れえぬ思い出となったであろう。

 

追記

次女と同じ通学班だった後輩の男の子が、母親と一緒に目の前を歩いて行った。黙っておけば良いものの、「いや~っ!」なんで声に出すもんだから、

「あ、あづ紀ちゃん」

嬉し恥ずかし久しぶりのご対面に、言うほどの恥ずかしさよりも嬉しさの方が上にあったかの様子だった。

 

ひとつ違和感がある写真は次女がプレゼントに作ってくれた愛情こもった「生首」ケーキ(非食品)

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