氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

遺伝にみる取捨選択(向き不向き)

小学校生活最後の運動会はきっと記憶に残るものとなっただろう。かけっこで1位を狙うも2位に甘んじたならば、自分としてはむしろ忘れたい記憶となっただろうが、前日まで1位を狙っていたにも関わらず、転びもしないのにドべ(ビリ)だったとしたらそれは全力を出し切った結果といえよう。なによりも笑顔であっただけでなく、笑い声を上げながらゴール出来たのが実にキャラクターに合っていて良かったかと思う。

f:id:Croquis009:20190926044214j:plain

100m走

ってゆーか、練習ではドべにしかなったことがないのに、なぜ1位を狙うと言った?そもそも中学高校と陸上部だった父親を持ちながらなぜにその様な鈍足に生まれてしまったのか。どうやらもう片方の遺伝と片付ける他なさそうだ。 

 

ところがだ、中学に上がったら陸上部に入ると言い出した。かつては、
「中学に行ったらバドミントン部に入るの」とのたまっていたのにも関わらず、どういった心境の変化が起こったのか?

 

「陸上部の方がいいんじゃない?」と確かに勧めたことはある。小手先の技を労することなく、誰もが取り組めるスポーツだと思ったからだ。だって、単純に走るか飛ぶか投げるかしかないんだもん。ただ我が家の血筋にはもっとどうにもならない深い理由がある。

「もう決めたの。私はブレない女よ。ホーホッホッホッ」
その時は固い決意を見せていたにも関わらず、なぜ陸上部にしようと思ったのか。

「う~ん、私ね、球技は向いてないってことがわかったの。バドミントンにしてもバレーにしてもドッチボールにしても何やらしても呆れるくらい下手くそなんやて。でさ、お兄ちゃんも全くダメやん。で、お父さんはもっとダメやん?だからさ、やっぱり球技はやめておいた方がいいかな、って。」

 

うん、よくぞ我が家の抗えない血筋に自ら気が付くことが出来たね。偉いぞ~
つまりそういうことである。嫁は学生時代にバレーボールやソフトボールをやっていた経験から球技に自信があると話す。となればそれはもう、こちら側の遺伝と片付ける他なさそうだ。他人にどう擁護されようが認めざるを得ない、厳然たる事実だと素直に受け止めてしまえるほど球技に関してはホントにもう困ったちゃんなのである。

「ま、何をするにしても頑張れ。金は惜しむけど応援は惜しまないから」
正直、まだ陸上部を選んでくれた方が長続きしそうだと思いホッした。それにはユニフォームからラケットから何から何まで全て揃えたのにも関わらず、たった1ヶ月で卓球を辞めてしまった坊主という前例があるからだ。

 

で、運動会の昼休憩に一度、自宅に戻り自室でくつろいでいると「腹の足し」と嫁がぼた餅を差し入れてくれた。期限切れについてはまぁ、いつものことなので目を瞑るとして、出来れば箸も用意して欲しかった。仕方なく手づかみで食べたが美味かったから良しとしよう。

f:id:Croquis009:20190926044316j:plain

「やまざき」のぼた餅(消費期限切れ)