氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

大きいスマホの修理事情

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「お父さん、iPadなおして」

長女が悲しそうな顔をしてやってきた。

 

「見れなくなっちゃった」

「ちょっと貸してみ」

確かにホームボタンを押しても反応しない。中古で買ったものだけに、とうとうガタが来たか?

 

昨年の長女の誕生日プレゼントにあげたものだ。

「プレゼント、なにがいい?」

と尋ねたところ、

「うぅ~んとね、大きいスマホ

…といったところでiPadになった。「大きいスマホ」も長女がいえば可愛く聞こえる。iPadが普及しだした頃に、とある用事で夫婦で出かけた際、隣でiPadを操る夫婦を横目に

「見て!隣の夫婦、すっごくでっかいiPhone持っとるよ」

と言われた時には、お願いだから今の話は隣に聞こえないでいてくれと願ったもんである。長女が言えばまだ可愛いが、相手が変わるとなれば首を絞めたくなる。因みに彼女は最近までiPhoneといえばスマホ全体のことを指すものだと勘違いしていた。

 

話を戻す。ネットで調べてみると、どうやら「りんごループ」というものにやられたらしい。画面にりんごマークが浮かんでは消え、消えては浮かぶが繰り返される。自らの力で出来るだけのことはしたかったのだが、力及ばず、専門家に委ねた方が良さそうだとの結論に達した。調べてみると原因が多すぎて素人判断では余計に悪化させそうだからだ。

 

中学生にiPadを与えることには賛否両論あると思う。勉強の妨げになるとか目に悪いとか考えられることは沢山あるとは思うのだが、自分は動画を見ながら楽しそうにニコニコしている長女を見るのが好きなのだ。本人がメリハリをつけられないのであれば親がコントロールすればそれでいい。それにこれからはこの様な電子機器に慣れておくことも必要なのではと考えている。障がいがあることがそれらを使えない理由にはしたくない。

 

長女の喜ぶ顔が見たいとなればオヤジは必死だ。取り敢えず職場から一番近くにある修理ショップに持ち込んでみた。若い茶髪のマッシュルームの様な頭をした店員が対応してくれた。

「考えられる原因は三つあります。物理的な障害、またはシステム障害、若しくはバッテリーの劣化でしょう。立ち上げる時に一番電力が必要となりますから劣化が原因だとするとパワー不足ということが考えられます」

と思いっきり端折ってはいるがこんな感じの内容だったかと。

 

「ただですね、調べるには先ずこの表面のガラスを開けなくちゃならないんですが、ここに傷がありますよね。これ開ける時に間違いなくここからガラスにヒビが入ります」

「え、ということは?」

「ガラスも交換ということになります」

「ということは、更に高くなると?」

「ふふふ、ご安心下さい」

不敵な笑みを浮かべながら店員がいうには、単品修理ならば正価で受け付けることにはなっているが、複数修理の場合だと通常12,000円のバッテリー交換費を半額、ガラス代が8,000円なので14,000円+税でやらせて頂くとのこと。つまり税込で15,400円だ。10%だと計算が早い。

 

「なるほど、わかりました。ちょっと一度考えさせてもらっていいですか?」

とその場はいったん引き上げる。

 

つーか、無理。だってこれの購入費用は税込10,000円だったんだもん。その上をいく修理費なんて考えられない。少しの間、長女には我慢してもらってメルカリとヤフオクを行ったり来たりしてみようかと思う。

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