氷の上のさかな

氷の上にディスプレイされたさかなの様にセカンドライフをキラキラとさせる為に今を頑張ろうといったシュールなお話。

名残のデリバリー

ワタミが65店舗ばかりを閉店と発表し、ジョイフルに至ってはそれが200店舗にも及び、業態は違いこそすれ世界に冠たるZARAまでもが1200店舗の撤収を考えている。現時点での不採算、並びに先の収益の見通しが立たないといったことが理由の多くだろうが、体力の温存をと考えるならば見極めは早ければ早い方が良い。

 

大なり小なりコロナの影響であることは疑いようがない。この様に大手が閉店の憂き目にあう渦中であるにも関わらず、「いつまで弁当をつくってるの?」「いつになったら夜の営業を始めるの?」といったご意見・ご質問が大勢のお客様、厳密にいえば2~3名から寄せられた。系列店は既に夜間営業に踏み切っているものの、旗艦店がせっせと弁当だけを売っていてはいかんだろうといわれるわけだ。そこで、やっと来週から夜の居酒屋業を本格オープンさせることにした。

 

それにともない、昼の弁当販売は大きく縮小されることになるのだが、名残を惜しむかの様にここのところの駆け込み需要が半端ない。それも殆どがデリバリーなので配達員は時間に追われる毎日だ。同時間帯で3箇所注文が入ったらその時点でアウト。どんな言い訳をして頭を下げようか考えた方が手っ取り早く潔い、と自分勝手に解釈するしかない。

 

昨日もめちゃくちゃ謝らされた。

「時間通りに持ってこられないのならば最初から断れよ」

とか、

「普通はご飯食べてから残りの休憩時間を楽しむものでしょ?」

とか、

「・・・」

と表情だけ固く口をきいてくれないケースとか、とか、とか…。

 

弁当の数が足りない、逆に数が多いとの連絡もたまにあるが、昨日は現場も配達もきりきり舞いさせられそんなことが多発した。正直、今の業態となってから一番疲れたかも知れない。ただこれもまた良くも悪くも思い出となる。

 

いつか孫が出来たら教科書にも載るであろう、コロナの頃の話をしてあげたいと思う。

 

夜の営業に立っていると、常連のお客さんから差し入れをいただくことがある。酒の席なのにスィーツを頂いてしまった。「ツバメヤ」さんの『もちもちどらやき』だ。

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名の通りもちもちとした生地に上品な甘さの餡子が絶妙にマッチした逸品だ。

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アンコニストを自称する自分も思わず迷わずうならされた。なんでもこの店の女性オーナーは自ら妖怪「アマビエ」に扮し安寧の街づくりに奔走されているとか。大したお方だ。見習うべきものが沢山ある。

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