トレラン記録「Xmasイブ・山熟女遭遇編」
世間様がクリスマスだイブだアダムだアダモちゃん「は〜い」だと浮かれていたであろう昨日、拙者はといえばまるで修行僧が如く山に篭りし、そして一人山野を駆け巡ってまいった。
まー、ここんとこサボリ気味だったので足腰の筋肉といい、背中といい「ヒーヒー」泣きまくりそりゃもう、うるさいといったらありゃしない。やっぱコンスタントにトレーニングしておかないとダメだこりゃ。
一応、名前の付いた山を登っては下りを3回繰り返し、4番目に登った山がコースの最高峰となる。
約2時間20分をかけやっとの思いでたどり着くと、山頂はちょうどお昼どきとあって多くの登山客で賑わい皆、食事をとっていた。その殆どが見た目70歳は超えていようかを思えるご老人ばかりだ。なんともお達者なこと。
その中でひとり、年の頃なら53歳。周りの中では明らかに若い、つば広の帽子を被った女性が、今まさにおにぎりをむんずを鷲掴みし口に運ぼうとしているところだった。
「おっと、K〇美ちゃん!」
「あらSちゃん!」
そう、彼女とはお互いをちゃん付けで呼ぶほど馴れ馴れしい幼馴染だ(嘘)
どうやら最近、彼女は山にどハマりしているらしい。
御在所岳なども電車に乗りひとりで出向き登山を楽しんでいるとか。そんな彼女のことを心配した甥っ子が
「おばさん…、大丈夫?最近、病んでない?」
と危惧しているとか。うん、多分、病んでる。暇さえあればイオンモール各務原にある「モンベル」にいるそうだから興味がある人は会いにいくといい。
「Sちゃん、よかったらどうぞ」
と気前よくおにぎりとミカンをくれた。
近くに置いた弁当箱には玉子焼きやエビフライが所狭しと並んでいる。
弁当箱を凝視しつつ味を想像しながら頂いたおにぎりとミカンを口に放り込んだ。海老フライを見ながらのおにぎりはまるで「天むす」を食べているかの様で美味かった。
「ごちそうさま。じゃ、オレこっちだから、またね。気をつけて」
と同時に立ち上がり山頂で各々別の方角へと別れたのだが、周りのご老人の
「なんなんだ、この人らは?」
とでも言いたげな視線がおかしかった。
わざわざ山頂で待ち合わせでもしたのかと想像していたのだろう。
以上からもわかる様に、山にはこのような得体の知れぬ偶然な出会いもあるということだ。
あ、電場番号くらい聞いておけばよかった。
ま、いっか。「モンベル」に行ってみよっと。